平成30年予備試験民事訴訟法書いてみました | Takaの司法試験やるよやるよブログ

Takaの司法試験やるよやるよブログ

司法試験とあとその他のブログ

添削、コメント等、大歓迎でお待ちしています。

設問1で同時審判申出訴訟を論じ、その内容がほぼそのまま設問3の答えになってしまったので、不安を覚えました。

訴訟告知についてよく分からなかったし、重問に載っていなかったので、論証を用意しておらず、補助参加の論証で書きました。

文字数は1817字になります。

ちなみに、前回の民法の答案は添削者の方にはCをいただきました。

 

 

予備試験平成30年民事訴訟法

 

第1 設問1

1(1)Xは、まず、YZどちらかに訴訟を提起した上、主観的予備的併合により他方を訴訟の当事者として参加させることが考えられる。

(2)しかし、主観的予備的併合は被告を手続上不安定な地位に立たせることになり、しかも、上訴がされた場合に判決の矛盾抵触が起きる可能性もある。

(3)よって、主観的予備的併合は認められない。

2(1)次にXは、同時審判の申出(民事訴訟法(以下法令名略)41条1項)によることが考えられる。

(2)同時審判申出訴訟は、「共同被告の一方に対する訴訟の目的である権利と共同被告の他方に対する訴訟の目的である権利とが法律上併存し得ない関係にある場合」に提起することができる。

これは、一方の被告に対する請求原因事実が他方の被告による抗弁としての機能を営む場合に認められる。

(3)これを本問について見てみるに、XのYに対する訴訟の請求原因事実は、「XがYに対し本件絵画を300万円で売った」ことであり、抗弁は「Xから本件絵画を買ったのはYではなくZである」ことが売買契約成立の否認の理由で述べられている。これに対し、XのZに対する請求原因事実は、「XがZに対し本件絵画を300万円で売ったこと」である。XのYに対する訴訟の抗弁がXのZに対する訴訟の請求原因事実と一致しており、一方の被告に対する請求原因事実が他方の被告による抗弁としての機能を営んでいるので、「法律上併存し得ない関係にある」ということができる。

(4)よって、XのYとZに対する同時審判申出訴訟の提起は認められる。

この方法によれば、Xは両負けを防ぐことができるので、適切な訴訟選択だと思われる。

第2 設問2

1Zは訴訟告知(53条1項)を受けているので、参加的効力(53条4項)の影響を受け得る。

2(1)訴訟告知を受けるには、「参加することができる第三者」(53条1項)であることが必要である。

「参加することができる第三者」とは訴訟の結果に利害関係を持つ第三者であると解する。

(2)訴訟告知の趣旨は、訴訟の結果に利害関係を有する者に広く判決の効力を及ぼし、紛争の一回的統一的解決を図ることにある。

よって、「訴訟の結果」とは理由中の判断に影響を受け得る者を広く含むものと解する。なぜならば、判決の理由中の判断にも拘束力が生まれる場合があるので、そのような拘束力の影響を受ける第三者にも、手続保障上、訴訟参加の機会を与えることが必要であるし、紛争の一回的統一的解決のためには参加することができる者の間口を広く設定した方が好ましいからである。理由中の判断とは、主文を導く過程で必要となる主要事実についての事実及び法律判断を意味すると解する。主要事実について攻撃・防御がなされるのであり、その点こそが紛争の争点になっているからでる。

そして、「利害関係」とは法的利害関係を意味するが、上記趣旨により、訴訟の結果に影響を受け得る者であれば十分であると解する。

(3)本問について見てみるに、XのYに対する訴訟において棄却判決が確定している。理由中の判断で、裁判所は、「買主は株式会社ZであってXY間の売買契約は成立していない」という判断をしている。この裁判所の事実認定はYによる抗弁に当たる事実であり、主要事実に関する事実判断である。そして、当該事実認定により、XZ間の本件絵画の売買(民法555条)が認定されているのであるから、理由中の判断により、ZはXとの間の売買契約の存在を認定されることになり、法的に影響を受ける。以上により、訴訟告知の要件を満たす。

3よって、Xが行ったZに対する訴訟告知は有効であり、53条4項によりZは後訴においてXの主張により、前訴の判決理由中の判断の拘束力を受け、XZ間の売買契約が認定される。

第3 設問3

1Xは、弁論の分離がされると、Yに対する訴訟とZに対する訴訟の判決の矛盾抵触が起きる可能性があるので、弁論の分離は裁判所の裁量の範囲を逸脱していると主張する。

2XY間の訴訟とXZ間の訴訟の請求原因事実と抗弁は法律上両立し得ない関係にあり、弁論の分離がされた場合において、XY間の売買契約の不存在の事実とXZ間の売買契約の不存在の事実が確定判決により認定されたときには判決の矛盾抵触が生じる。

3そのような判決の矛盾抵触を導き得るような弁論の分離は裁判所の訴訟指揮権による裁量の範囲外であり、裁量権の逸脱を構成する。

以上