真面目に働いている人が報われるように | サラリーマンFPがこんな世の中でも楽しい人生を歩むために考えていること

「真面目に働いている人が報われるように」との趣旨の話を

トヨタ自動車の社長が仰っていましたが

「そーだそーだ」と思いつつ

真面目に働いているの「真面目」について

思うところがありますので書きたいと思います。

 

例えば

船に水が入ってきて沈もうとしているときに

一生懸命バケツで水を掃き出そうとしている人はたしかに頑張っていますが

それよりも

どこに穴が空いているかを探して

そこに手当をしてこれ以上水が入らないようにすることが

大事に思います。

そして

穴が開く前に

「ここは薄くなっていて穴が開きそうだから、取り替えておこう」

「ここは構造的に弱いから、出発する前に補強しておこう」

ということを真面目にやっておくことが最も重要に思います。

 

トヨタですから、かんばん方式でやっているだろうとは思いますが。

(最近はちょっと綻びが見えてます...)

 

表面的に

一番汗をかいていて

最も真面目にやっているように見えるのが

「バケツで延々と水を掃き出している」人で

その人が一番評価されているのはどうかと思うわけです。

そして

上の例で行くと

最も真面目でなさそうなのが

「穴が開く前に、穴が開きそうなところを潰しておく」ことを言う人です。

 

穴が開いてから

バケツで水を掃き出している人だけでは、乗っている全ての人の命が危ないでしょう。

穴が開いてから

穴の位置を探しに行ってそれを潰す人がいれば

ある程度助かるかもしれないけれど失うものがある可能性もあり

その上、修復するにも規模が大きくなり、損失は確実です。

穴が開く前に

開きそうなところを潰しておくのが

最も損失が少なくて上策に思いますが

穴が開いてからでないと

ことの大きさに気づけない人が管理者や評価者では難しいでしょうね。

 

わかっていても

「まだ実害は出ていない」ので「やらなかった」ことで

あとの人が困る事例の中で

私があるサブスクに加入して

(わかっていながら)ひっかかったものがありますので

「実害が出ていない」うちに

事前に対処する人を評価してもらえる組織・社会になることを

切に願っています。

 

そのサブスクについてですが

それは会員数に大きく依存するもので

何十年も前から

人口ピラミッドを見ていれば

将来の会員数がどうなるのかはある程度わかっていたと思われます。

(その担当者がプロであれば尚更)

にも関わらず

担い手である会員数を増やすための

少子化について実効性のある対策を打たず個人任せにし

その上で「今はまだ直(ただ)ちには問題は起きていない(20年以上前)」などと

その当時作ってあった制度を変えることなく

「真面目に」当時ある制度の通り愚直に実施し

予測された未来から目を背けて放置した組織が有りました。

 

日本の年金制度の話です。

 

実際に問題が実害が出てきたとき(ここ数年)

慌てて水を掻き出そうとしても

たとえ全員で水をかいても、穴を塞ごうとしても

間に合わないという事態と言っていいと思います。

 

貰えると約束したはずのゴール(60)が伸びていますので。

 

今いる人は真面目に働いていますが

構造的に、もう後の祭りです。

 

「直(じか)には問題は起きていない」ときには

すべての損失の額を正確には算出できないかもしれません。

起こらないかもしれません。

しかし

「このままでは船が損傷する」と判断できる人を大事にできないと

沈みゆく船に乗らされることになります。

 

そして

警鐘を鳴らしてくれる人も

無視され続ければ

静かにその組織から離れていくでしょう。

 

「真面目に」というのは

目の前に見えることだけを一生懸命やることだけではなく

予測された未来から目を背けることなく

将来を踏まえて

たとえ今の痛みがあったとしても

今やるべきことを「真面目に」やることだと思います。

 

今回も最後までお付き合いいただき誠にありがとうございました。

何か少しでもプラスになるようなものを見出していただければ幸いです。

今後とも宜しくお願いいたします。