契約書に添付された約款は要注意
契約書を見てもらう
契約書に添付された約款は契約の一部ですが、大半の方が読み飛ばします。
ご相談の内用
古い建物を購入し、業者に内装工事を依頼しました。しかし、完成引渡を受けたのは引渡期限から半年経過した後でした。工事契約書に、完成引渡が遅れたときは、遅延日数に応じ、工事代金額に対する年1割の割合による遅延違約金を支払うという規定があったと思い、業者に請求しました。
業者は、遅くなったのは、あなたのクレームでやり直しが出たせいだ、それに、契約書添付の約款では「完成引渡のない部分の工事代金額を基準に遅延日数に応じて計算することになっており、9割完成していたから、半年遅れても違約金は10万円だと言われました。
ご説明します。
契約書に約款が添付されていても、細かい字でぎっしり書いてあるので、読まない方が多いです。保険の約款や電気・ガスの約款は、概ね問題はないのですが、建設工事の約款には問題があることもあります。
今回の業者の約款は、昭和26年から平成23年まで利用されていた民間連合協定約款(通称「四会連合約款」)を参考にしたものと思います。
四会とは、日本建築学会・日本建築協会・日本建築士会・全国建設業協会です。この「四会連合約款」では、完成引渡遅延 違約金については、工事の出来高分を控除して計算するとされていました。
しかし、どれだけ出来上がっていたとしても、引き渡されなければ使用できないわけですから、これはおかしな規定です。そういうことで平成23年になって、やっと削除されました。
この業者は、「四会連合約款」の上記規定を参考にしたのだと思いますが、「完成引渡がない部分」としている点は、「四会連合約款」の上記規定よりは、「まし」と言えます。
つまり「完成引渡のない部分」なので、「完成」していても、「引渡」がない部分は、遅延違約金から差し引くことは出来ないからです。
9割完成していても、引渡はなされていないので、業者の主張は成り立ちません。
なお、工事に欠陥があれば、やり直しを求めるのは当然ですし、それで完成が遅れたとしても、それはあなたの責任ではありません。
今回は、業者が自分の約款を誤解していただけだったので助かりましたが、「四会連合約款」にあったような規定があった場合は、やっかいなことになっていました。
おかしな約款でも、裁判所は「契約は成立し、有効」と言うかもしれないからです。
工事契約書は、専門家に予め見て貰うことが、トラブルの予防として有効と思います。
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