国際化した時代です。
外国人に適用される法律が何かを知る
日本法が適用されるか、本国法が適用されるか、という問題があります。
ご相談の内用
中国からの旅行者をメインにした観光会社をしています。そのため観光ガイドとして、日本在住の中国人女性を雇用していました。先月、この女性が観光案内をしていたところ、車に跳ねられて亡くなりました。中国人の夫と、生まれて半年の長男がいます。会社で交通事故の賠償請求の手伝いをしてあげたいと思いますが、中国人が日本で、交通事故で亡くなった場合、どこの国の法律の問題となるかまったく分かりません。
どうするとよいでしょう。
ご説明します。
加害者が日本人で、被害者が中国人の交通事故ということだと思います。交通事故ですから法律で言う不法行為、死亡事故ですから亡くなった方の相続が問題となります。
複数の国にまたがる民事紛争に、どの国の民事法が適用されるかについては、日本では、法の適用に関する通則法という法律に規定があります。
まず、通則法17条は、不法行為によって生ずる債権の成立及び効力は、加害行為の結果が生じた地の法による、と定めています。従って、今回の交通事故の賠償請求については、日本の民法で考えればよいことになります。
次に、被害者が亡くなったことによる相続に関して、通則法36条は、「相続は、被相続人の本国法による。」と定めています。これだけみると、中国法(中華人民共和国民法)が適用されるように思われます。
中華人民共和国民法1127条によると、第1順位の法定相続人は、両親、配偶者、子となっていて、法定相続人の相続分は、同じく1130条で、均等とされています。
そうなると、亡くなった方の両親も相続人であり、両親、夫、子の5人で5分の1ずつ相続するように思えます。
しかし、実は、これだけでは足りません。中国の法律も調べる必要があります。
中国には、中華人民共和国渉外民事関係法律適用法という日本の通則法のようにな法律があり、適用法31条は、法定相続については、被相続人の常居住地法を適用する、と定めています。
さらに、中国の場合、最高法院司法解釈というものがあり、最高法院の司法解釈が、法律と同じ扱いとなっています。
そして、最高人民法院の適用法の適用に関する若干問題解釈15条は、外国に1年以上居住している場合は、その外国を被相続人の常居住地とする、と定めています。
次から次と法律を辿ると、結果として、今回は、すべて日本法で考えて問題ないという結論になりそうです。
現在、日本には、沢山の外国人が居住し、普通に生活しています。
ただ、何か問題が起きると、今回のように、どこの国の法律が適用されて、その結果、どのような結論となるかが問題となります。
外国の方も、外国人を雇用される方も、何かあれば専門家に相談されることをお勧めします。
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