小樽都通り、マイカルが出来た頃は、閑古鳥が鳴いたが、最近少し活気が戻って来た様に感じます。

 

 情況論ノート第11回

 1980年代以降、国民経済としての日本の資本蓄積体制が「グローバル化」を進化させた。

 製造業における生産のグローバル化は、国内資本蓄積体制のサービス経済化と以下のような関係がある。

 1.製造業における海外直接投資の増加は、需要面から国内サービス産業の投資と雇用に悪影響を与えている。

 2.製造業大企業が先導する国内でのリストラと海外への工場移転は、’93年以降のサービス経済化を支えるメカニズムを機能不全に陥らせている。

3.製造業の中核となる機械3産業(一般、電気、輸送機械)寡占企業の「組織能力」に翳りが見られる。

 従って、日本の資本蓄積体制の再構築には、製造業における技術開発戦略と新たな組織能力の再構築が不可欠である。



 日本における金融業のグローバル化の特徴は、以下のとおりである。

 1.国内貯蓄のほとんどが国内で投資され、グローバル資本市場のイメージとはかけ離れた状態にある。

 2.日本の金融市場はグローバル金融市場に自ら組み入れてきたが、日銀は金融政策の自立性を失っていない。

 3.日本は、1980年代に対外投資を増大させ、米、英に次いで、金融覇権国の一角を占めたが、同時に国際金融システムを不安定化させる要因にもなっている。

 4.’97年のタイにおける東アジア通貨・金融危機の過程で発表された<アジア通貨基金>構想は、アメリカの圧力で頓挫したが、円の国際化、アジア化のためには、政治面での日本の戦争責任の明確化が必要である。

 5.今後の国際金融危機の火種は、米国の経常収支赤字とそれを支える資本の流入の限度(反転)である。



 『「グローバル化」と日本の資本蓄積体制』芳賀健一による。 



 ヨーロッパは、EUという地域共同体を作り上げた。アジア通貨基金構想は、経済共同体から構築するという発想だったが、米国の干渉で頓挫した。

 しかし、長期的に考えれば、必ずアジアにおいても、中国や韓国が中心となって再び共同体構想が浮上するであろう。

 今、この国は、アジアでイニシアティブを執る道を選ぶか、米国の腰巾着を続けるかの岐路に立っているのである。