釧路からの帰路、辺見庸『いまここに在ることの恥』(毎日新聞社2006)
を読みました。
 
 脳出血で倒れ、癌にみまわれた以降『自分自身への審問』に続く第2作
なのだが、思考が極限的で難解。

 2004.3.14新潟での講演中に倒れて以来、2006.4.27東京毎日ホールで
行なわれた初めての講演記録が収められている。

 著者は、かねてより反戦、護憲に立脚しながら、イラクへの派兵や
この国の国際社会での振舞いを批判的に論じてきている。

 そこにブレは全くない。この2作では、さらに個人の心根を問うている。
 大手マスコミの堕落を支える、自分の頭と体で表現をしない記者たち。

 組織でモノを言うだけで、人間の血の温かみの感じられない、
私を無くした企業人。

 どんな言い訳をしたとしても、その中に「自分自身」も含まれることは、
否定できない。「ご飯を食べるために・・仕方がない」は、
辺見からは許されまい。



 朝のニュースで、「ただ今入りました情報では、コイズミ首相が、
今日靖国神社を参拝するとのことです。」
 
 白々しい予定調和的速報。公邸前の記者も、車を追うカメラもセット
していたくせに。