『ゲド戦記Ⅰ 影との戦い』(ル=グウィン 岩波書店)を一気に読破。

 宮崎駿の子息が映画化するということで話題になっているが、売れている良質な
冒険小説をたまには家族で読んでみようと思い購入。
ちなみに、ハリー・ポッターは、最初の数ページで筋が追えず挫折。

 岩波書店が発行する冒険小説ということで、最初から何か教訓的なストーリーに違いないと言う先入観を持っていたのも事実。

 魔法使いの少年ゲドは、正体のわからない「影」の恐怖から逃げていたが、
ある日「影」と向かい合うことを決意をする。

 ここで言う「影」とは、人それぞれの解釈があっていいほど抽象的なもので、
成長過程の自己確立の過程での葛藤や、誰しもが持つ心の弱さとその克服とか、
多様な意味合いを表していると解釈できる。

 他人をどこまで信じていのか、否、自分さえどこまで信じれるのか、
青春の迷い、決断、後悔・・読者の世代によって、読み方も変わってくる。

 これは、自己との対話小説といっていいのではないか。登場人物の台詞が
詩的で意味深長。中学生位から読める内容。

 冒頭の詩から 

 ことばは沈黙に
 光は闇に
 生は死の中にこそあるものなれ
 飛翔せるタカの
 虚空にこそ輝ける如くに

    「エアの創造」