知らない土地での育児は
孤独との戦いでもあった


夫は転勤したばかりで
新しい仕事の引き続きや



業務に忙しく


早朝から出勤して


帰宅は21時を過ぎていた


帰ってくると


私より先に


リビングのベビーベッドで過ごす
サラに


ただいまをして

夕飯を食べ

シャワーをし

3人で寝室へ行く



私と夫は
まともに会話する隙がなかった



知らない土地で
親戚も友達も


知り合いすらいなくて

出かけようにも

母乳だけで育てているサラを連れて


授乳から授乳の間隔の三時間で


いったい何処に出かけたら良いのか
全く検討がつかなかった


それにサラに風邪でもひかせたら
夫から何を思われるのか?


想像するだけで怖かった


夫は休みの日は

ずっとサラにべったりで


起きている時は常に抱っこして
授乳の時だけ私のところへ
サラを連れてきて



授乳が終わるとすぐに
サラを連れて行く


母親の私にすらサラをあまり


触らせなかった


夫がサラを抱きっぱなしにするので
サラの抱き癖は酷く



寝たと思いベビーベッドへおろすと
すぐに泣き出し


腱鞘炎になるぐらい抱いて過ごした


私は平日の昼間

自分の娘なのに



夫の最愛の人を預かっている
乳母のような気さえした


とにかくサラに何かあれば
夫からどんな仕打ちを受けるのか?

恐怖すら感じ

サラから目を離さない生活を


ひたすら続けた


久しぶりに県外から
様子をみにきた母に



「毎日家に閉じこもってないで

 児童館とか
 区がやっている
 赤ちゃんサークルとか行けば?

 なんだかユキ不健康よ?」



と言われ

そういえば

まともに誰とも一年近く

会話していないことに気がついた



夫に相談したら

「サラの為にも

 行ってみたらいいよ」

と言われて


初めて赤ちゃんサークルに
参加してみた


そこで出会った
初めてのママ友達の夜の生活を聞く機会があり

私は再び

見て見ぬふりをし無理矢理
蓋をしていたセックスレスと
向き合うことになる

⭐️これだけ読むと
私は夫の言いなりの気弱な女にみえますが
結婚するまで夫と同じ会社で働き
経済的に自立して自分でなんでも決めて1人で行動するタイプでした
夫の転勤で私が仕事を辞め夫に経済的力をなくし夫の財力で扶養され誰とも話さない日々で
気がつけば夫の顔色ばかり伺うようになっていました。
今なら社会との関わりをどんな事があっても断ち切ってはいけないとわかります
孤独と否定は人格まで変えてしまいます