出産は里帰り出産を選んだ

予定日1ヶ月前に産院を転院する必要があり

1ヶ月前から
実家でお世話になる事にした

夫の付き添いのもと
久しぶりに実家へ帰り

両親と和やかに食事をした

夫が帰る時間になると
急に改まり

「ユキちゃんをよろしくお願いします

 2ヶ月もお世話になるので
 失礼かとも思ったのですが

 生活費を用意しました」

と急にお金が入ってあるだろう
封筒を母に差し出した

母は驚いて

「気を遣ってもらって

 ありがとう

 用意してもらって受け取らないのも
 悪いから
 
 このお金はユキと産まれてくる
 赤ちゃんの為に大切に使わせてもらうわね」

夫が帰ったあと

私は夫が生活費を用意していたと
知らなかったので

母に

「さっきの生活費

 いくら入ってたか教えてもらえる?」

と聞くと母は驚いて

「ユキ知らないの?

 話し合って決めたんだと思ってた」

と言い
封筒を確認したら

「ちょっと!10万円も入ってるよ」

と、、、
10万円も入っている事に驚いたけど

子供が産まれる前の
衣服やオムツやグッズで
結果10万円は飛ぶようにきえた

でも素直に夫の気持ちが嬉しかった



実家は県外だったので

出産するまで
2週間に一度ぐらいの頻度で

夫が私に会いにきた


そして予定日2週間前に
会いに来た夫が

「今日は少し悪い話になるけど

 話さないわけにはいかないから
 話すんだけど」

と、嫌な予感のする前置きをし

「え?何?  怖い話?」

「怖くはないんだけど

 転勤の辞令がでて来月から
 ○○に行く事になった」


「え?
来月?

引っ越し?
来月出産だよ?」

「そうなんだけど
 転勤族だし仕方ない

 引っ越しは俺1人でするし

 新しいマンションも
 俺が1人で決める事になるけど
 いいよね?」


「いいも何も

 そうするしかないんだよね?」


出産して

赤ちゃん連れて

暮らした事のない

親戚どころか友達も
知り合いすらいない

知らない土地で暮らす事がきまり


言い知れぬ不安な気持ちになった


この不安な気持ちの予感は的中し

私は孤独とワンオペ

夫は私の気持ちに全く寄り添わなくなり

夫婦が、坂を転げ落ちるように
どんどんすれ違っていく生活の
幕開けだった