原作はコミックで、2023年10~12月に前編がTVドラマ放送し、後編が映画として公開されたメディアミクス作品だ。

後編が映画化される事が最初から発表されていたため、前編のドラマから頑張って見た。

感想は、前編のドラマは30分×10話で後編の映画が2時間弱、ボリュームの差が大きい事もありドラマの方が面白かったように感じた。

 

自分でも小説を書くミステリーマニアのサラリーマン鳥栖哲雄(佐々木蔵之介)は、妻の歌仙(木村多江)との間に一人娘の大学生零花(齋藤飛鳥)がいた。

零花は一人暮らしをしていたが、久しぶりに会うと顔に傷を負っていた。

付き合っていた延人と言う男にDVを受けていたのだ。

哲雄はその男と零花の部屋で会うが、揉み合っているうちに殺してしまう。

娘を護るために哲雄は、ミステリーの知識を使って歌仙と男の死体を処分する。

だが延人は半グレグループの一員で、しかも反社組織間野会の幹部の麻取(吉田栄作)の息子だった。

麻取の命令を受け、間島恭一(高橋恭平)が麻取の延人の行方を捜し始めるが、すぐに哲雄に殺されたのではないかと感づき、接触してくる。

恭一と行動を共にしながら、哲雄は娘を護るために延人殺しを恭一に擦り付けるべく策を考える。

ここまでがドラマパートだ。

 

ドラマのラストは、恭一は延人殺しの犯人と思われ逃げ出すが、その後麻取が真犯人が哲雄だという事に気づき、哲雄に罪を着せるために自分で自分を刺す。

だが哲雄は麻取の死体を山奥に埋めてしまい、無事哲雄は家族を護りきる。

しかし7年後、麻取を埋めた山が崩れ、麻取の死体が発見されてしまう。

 

麻取の死体が発見されたニュースを見て、まず間野会の会長志野(津田健次郎)が、当時の関係者を呼び出す。

麻取は組のカネ10億円を持ち逃げしていたはずだが死んでいる、じゃあ誰が持っているんだ、と志野が尋ねると、その関係者は恭一と鳥栖哲雄が怪しいと言った。

一方哲雄はニュースを見て、山崩れの現場を見に行った。

するとそこで、刑事の安元(立川談春)と再会する。

哲雄の父はかつて警察官で、安元は父の部下だったため小さい頃から顔見知りだったのだ。

安元に何をしているのかを尋ねられたため、哲雄は苦し紛れにバードウォッチングをしていると答えた。

しかしその答えで、安元は哲雄が山崩れの現場を確認しに来たのだと直感で判断する。

 

安元は暴力団対応の捜査二課所属だったが、その部下の同期に捜査一課の零花がいた。

大学を卒業した後警察官になっていたのだ。

零花は自分のために父が殺したことを知らず、麻取殺しの捜査班に加わる。

 

ストーリーはこの後、志野と彼の部下の殺し屋の窪(音尾琢真)が哲雄に10億円を返せと迫り、かつ安元と娘の零花が哲雄を捜査する。

二組に挟まれる形の哲雄だが、今回は5歳になる息子の明がいるため、歌仙もなかなかアシストができず、どんどん窮地に追い込まれて行く。

ドラマ版の1/3くらいの長さしかないため、ストーリー展開はやや捻り不足な感じもする。

しかし、哲雄が窮地を迎えるもののなんとかしのぎ、後からその種明かしがなされるのがこの作品の面白さで、映画版でも哲雄が追い込まれるヒリヒリ感はドラマ同様であった。

 

ドラマ版の吉田栄作の麻取と映画版の津田健次郎の志野がほぼ同じキャラで、そこはややくどいかなとも感じたが、全体的にはまずまずまとまった作品だと思った。

 

 

46.映画 マイホームヒーロー



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