新書93:色褪せない | 城人のブログ

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立松和平『知床に生きる 大船頭・大瀬初三郎とオホーツクの海』

新潮新書144

 

知床の厳しい自然に惹かれた作者。

通う内に、知り合いになった漁師との交流を深めていく。

 

知床について自らの五感で経験したこと。

漁師を通して教えてもらったこと。

 

厳しい自然の営みを伝えてくれる。

 

随分読み進めてから「おやっ?」と思って

奥付を見るとなんと2005年の発売。

 

なんなら新潮新書の144!

 

約20年も前の著書なのか。

 

そもそも立松氏も2010年に亡くなっておられた・・・

 

知床の自然は、当時からだいぶ変わってしまったかもしれないが・・・

 

約20年経っても、文章が全く色褪せていない。

例え、知床の自然が大きく姿を変えていたとしても、

この本を読めば、それも当たり前と思える内容だった。

 

新書の特性上、やテーマによっては、

数年経ったら役にたたない内容の物が多い中、

この色褪せなさは特筆もの。

 

新書っぽくないと言ってしまえばそれまでだが・・・