乃至政彦『戦う大名行列』 ベスト新書575
在野の日本史研究者ならではの視点で書かれた新書。
博物館でミニチュアが展示されていたり、
時代劇でよくみかける江戸時代の大名行列。
こういうものなのだろうな、と思ってみていたのだが、
その起源はどこか?どのような意味があるのか?を解き明かしている。
詳細に書くとネタバレになってしまうけれど、
なんとその起源は上杉謙信にあったらしい。
それが江戸時代の2列縦隊に続いていく。
しかも、2列縦隊にも意味があったという。
これは大学に所属する研究者では、なかなか設定しない研究テーマだと思う。
この時代は、桐野作人氏といい、乃至氏といい
在野ながら意欲的かつ魅力的な研究をしている方が多い。
見せ方もうまい。
今回初めて読んだけれど、
他の作品も読んでみようかな。