沈黙を破ったのは、私。



「……あの、本当に何も病気はしてませんし、

薬も飲んでいません。」




若き女子医学生は戸惑う表情で軽く首を傾げ

「なら、何故ここに来た?」 

と顔に書いて私を見つめる。





「ヤメロよ、照れるだろ…」と うら若き男子なら

思うのだろか?






「親知らずの所が膿んで腫れる、を繰り返して

難しい場所に埋まってるそうなので、こちらで

抜歯をして貰うように歯医者さんで言われたんです。」

と、言うと



「ああ、そうなんですね!!!分かりました。

病気はされて無くて、お薬も飲まれてない?

そうなんですね〜」

と、納得して貰え次々と話を進めてくれる。  




どうやら、ここは病気を持ち 更に歯に困った

何かを抱えた町医者と言う所では手に負えない

患者さんが『普通』に来る所なのだろう。




だから、病気をしてない、薬も飲んでない

ただのヤヤコシイ親知らず抜歯目的だけの患者は

少数派だから、


病気有り&飲薬している=普通


の彼女にとって私の様な患者は、

不自然なんだな思った。





スッキリした様子の女子医学生。

スッキリした私。

双方、スッキリ!!





そして、また待つ。





ふと周りを見渡すと結構な数の患者さん達が

私と同様に医学生に質問されて待っている。


 


大学病院って人が多いんだな〜と思う。

未知の世界だ。


皆、病気持ってて困ってるから来たのかな?

それとも私みたいな?





そして遂に■■教授の診察に呼ばれた。

診察室に入る。