劇団6番シード「傭兵ども砂漠を走れ」感想(2018/9/30投稿) | ささぴーさんの長い文章 ☆ぐぐたすからお引越し☆

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Google+で公開していた舞台観劇、SKE48公演の感想ブログのアメブロ移籍版です。
めちゃくちゃ長い文章で感想書いてますが、お時間のある時にお読みください。

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劇団6番シード第66回公演 25周年記念公演第2弾

「傭兵ども砂漠を走れ」(2018年バージョン)


9月29日(土)
13:00公演(オアシス編) 18:00公演(サバンナ編)


観劇感想


<注意>
・文中、ほぼネタバレです。ご注意ください。
・4500文字くらいあります。平常時にご覧くださいませ。




6番シードさんの66回目の公演・・・・・。
オーメンですな・・・・・・。



ということで初めての6番シードさんの舞台公演。
「傭兵ども砂漠を走れ」を観劇させていただきました。
大好きな女優さんである若林倫香さんお目当てです。

今年の夏の真っ盛りあたりから
若林倫香さんのTwitterのつぶやきで
この舞台の稽古やトレーニングなどで、
初めて銃器にさわったとか、体力使うとか、
毎日ヘトヘトヘロヘロになるとかいう呟きが色々と・・・・。

若林さんが中学生の頃には
SKE48というアイドルグループに所属されてて。
アイドルと言えどもダンス至上主義のグループで、
休日1日3回公演がAKB48の公演では当たり前だったのが
ダンスが過酷すぎて1日2回公演になったくらいの。
そういうグループに所属されてました。

去年に所属時代に溺愛してた先輩メンバーさんの
桑原みずきさんがプロデュースのダンス公演に出演されていて、
その時にもかなりきっつい、歩くの大変と仰ってて、
それ以来の大変さなんだな~。なんて思いつつ。

日が経つにつれて、
筋肉回復の目的でプロテインを・・・という言葉も聞いて。
プロテインなんて言葉がこの人の辞書になかったような?
・・・とビックリしながら、稽古の日々を見ておりました。

なので、かなりハードな舞台なんだなと
想像をすることが出来ました。
ダンス公演振りにエアーサロンパス差し入れしました。(笑)

演出されているのが、
アリスインプロジェクトさんでお馴染みの松本陽一さん。
観劇したアリスインの舞台でも
アクション性の高い内容も多いんですが、
それでも、ハードな体育会なものを観たことがないので、
色々と楽しみでありました。

あと、6月の公演で「TRASH」という舞台があって、
ちょくちょくTwitterでも上演シーンを動画で拝見して。
宮島小百合さんのTwitterで見てました。
終演後に「これは見るべきだった」と感じたので、
初6番シードさん体感もめっちゃ楽しみにしてました。


内容的にはアフリカの某国のサバンナで、
フランス外人部隊をモチーフにした
日本人のみで構成された傭兵部隊のとあるお話。
ここ最近の戦争モノな内容です。

日本人が想像する戦争モノと言えば、
太平洋戦争とかの横井庄一さん的な。
土曜の夜のテレビの「ひょうきん族」でやってた
明石家さんまさんの小隊ネタみたいなのが記憶に・・・・。
敬礼しながら「しょーたいちょーーー!」なやつです。
(知っている方は年齢40代以上確定です)

とは違って、完全に肉体的な外人部隊。
銃器もしっかりしたものを持っていて、
ライフルガンに自動小銃、ロケット砲や完璧な銃器。
演者さんが身につける姿も
迷彩柄のしっかりした軍服にブーツを履いて。

若林倫香さん曰く、
3キロものある自動小銃を持って演技されていたそうで。
たぶんモデルガンだと思いますが(当たり前)
それでも女性で3キロのものを持つとは。

パンフレットにも書いてありますが、
本当にフランス外人部隊で実戦経験されていた方が
この舞台の監修・アクション指導をされてて、
机上の空論じゃなくて、完全リアルな戦争モノ演劇舞台。

平和な日本で育ってきた私にとっては
結構すぎる重厚感な表現内容で凄まじかったですね。
戦争ってこんな感じなんだなと思いつつ。
ホントにリアリティのありすぎるフィクションで。

私自身も太平洋戦争の歴史を調べたりして、
史実はよく勉強してて、
映像とかもアメリカ軍のは見てたりしてます。
よく映画とかでも表現はなされていますが、
舞台でこういうのを観れるとは思ってなかったかも。

これ、陸上自衛隊出身の方で演者立てて、
実際に舞台やらせたらもっと面白そうかもね。(笑)


お話の内容に戻りますが、
日本人部隊でのいろんな出来事が展開されます。

とある日に補充のために新人傭兵が入ってきて、
天然さゆえに「ボンクラ」と名付けられて、
ただ、チームの中で数少ない実戦経験者だったこと。

ある日、
傭兵部隊のベースキャンプに
一般人の子供が迷い込んできて、
その子が武装ゲリラの一員と思われる刺青をしてて。

またある日、
チームの中の一員(メンヘラorチマヨイ)が
自分の思い付き・欲望のままに
地雷を自分で爆破させちゃって。

それがきっかけで色んな責任問題が発生して、
本部に借りを返すつもりで武装ゲリラ殲滅も考え、
そんな中でも傭兵部隊内での葛藤やら想いやら
考え方やチームワークさが物語として綴られます。

ターバンに身を纏った武装ゲリラ(IS?)との戦闘とか、
最終的にゲリラの一員と思われた子供を亡命させるため、
国境まで250キロの行軍を行ったりとか。
戦争映画でもおなじみの場面が
ステージの上で表現されていて見応えがありました。
BGMでプリプリやサザンがかかっていて、
いい感じの拍子抜けで楽しませてもらえたし、
意外性のあるセリフもあって(千葉と埼玉のくだり)
エンターテイメント性抜群でした。

アクションはホントに良かった。
個人的に好きなのが
「オアシス編」の宇田川美樹さん演じる
伍長の立ち姿やガンの構え方。
回想シーンでスモークの中での構え方は見応えあった。
「サバンナ編」の鵜飼主水さんの片手撃ちのカッコよさ、
あと、いろんなもの全般は印象強かったです。
鵜飼さんの演技は個人的にMVPレベルでした。
ひょっとしたら、私は隠れ鵜飼主水ファンかも知れない。(笑)


そんなリアリティ性高い舞台で、
エンターテイメント性が高くて面白かったのですが、
個人的にはちょっと物足りない部分があって。


始めに観たのが女性中心の「オアシス編」でしたけど、
お話の内容は一通り見て全然理解できているも、
なんか宙ぶらりんになったような空虚感があって。
あれ?なんだろう。この中途半端な感じ?みたいな。

で、次に男性中心の「サバンナ編」を観て、
この空虚感が一気に埋まる感じになりました。
完璧な感じになったかなと。

これは個人的な見解になりますが、
お話的に男性的な視点の内容になっているので、
女性が演じるとちょっと空回り感があるのかなと。

全体的に「背中で語る男性」の感じで
構成されているような気がして。
自信に満ち溢れている姿、立ち方や、
自信がない感じの背中のやや曲がった感じ。
あと男同士の空気でモノを語るような感じ。
肉体でモノを語るような感じ。
その特徴が絶対的に出てしまうのが男女の違いで
男性の方が見栄えたような感じでした。

そういう「背中で語る」的な部分が
お話の中で目一杯散りばめられてて、
その表現が出来ていたのが男性キャスト中心の
「サバンナ編」だったような気がして、
女性中心の「オアシス編」では感じられず、
男性的なお話の演技を女性がされていることで
宙ぶらりんのままに感じちゃったような気がします。

ゲリラから脱出してきた子供役が
オアシス編では男性、サバンナ編では女性で。
「助けたい」という想いは後者が強かったような。
「父性」の強さは表現されていましたが、
逆に「母性」という部分がちょっと不十分なので、
「オアシス編」が物足りなかったかな・・・と。

もう少し「オアシス編」の中で、
プロレスラー並みの女性が1人でも居たら
良かった気もしますし、「母性」の部分を高めたら
良い感情の入り方が出来たのかなと思ったり。
ただ、これが「サバンナ編」が先だったり、
もう一度「オアシス編」を見たりとかしたら、
別の感想になるんかなと思ったりはしましたが。

個人的にはそんな感じがしちゃいました。
にわかファンが偉そうに言っちゃってすみません。
でも、もっといい再演が見れるのを期待して!!


あと、事前に観劇したアリスインプロジェクトさんの
「最果ての星 ~アリスインデッドリースクール外伝」での
アクションシーンでめちゃくちゃ多用していた
スローモーションのシーンが今回でも使われてて。
観た瞬間、「あっ・・・」って思っちゃいました。
ものすごい既視感な感じでした。(笑)

それと、誰も死なずに最後まで話が進むという。
戦争モノでは珍しいハッピーエンドで!!
これは一番良かったところでした。



次に若林倫香さんのお話になります。

アクションのカッコよさや、ガンアクションなど、
稽古やレッスンの成果が見えたような気がして。
あとは演技でのリアクションや表情とか、
これまでの舞台で生かされていたものも発揮されてて。
単純なアクション一辺倒じゃない、
演技の多様さも見られて満足な内容でした。

ガンアクションの「反動」という動作。
銃を撃った時の後ろに受ける反動動作ですけど、
この動作がすごく良いとキャストさんから評価があって。
実際見ましたけど、自然な感じで
反動という動作をされている気がして。
違和感が全くない動作だなと思ったりはしてて、
自然とそこの中に居る人物と思い込んで見てました。

ここ最近はお話の中に居る一人のキャラとして
その世界にちゃんと立っている感じがして。
作品をじっくり見られる「安心感」を感じてます。
いざ話が始まったら若林さんの意識全然なしで。(笑)

今回、終演後に宇田川美樹さんとお話が出来て。
ちなみに若林さんが居ない「サバンナ編」の
終演後に面会でお話しました。(笑)

物凄く真剣に稽古に取り組んで、
納得のいかない所は納得のいくまで取り組む。
そういう話を聞いていて、
3年前に舞台出演したころと同じ感じで
頑張っているんだなぁ~って、思っちゃいました。
名古屋での演出家さんもそんなことを語ってました。

あと、美樹さんは「東京のお姉さん」な感じで。
隣にいる回数も結構多いそうです。

SKE48に居る時は桑原みずきさんを強く慕っていて。
もう、弟子と師匠的な感じで。(笑)
今東京に居る時でもみずきさんのように
「支え」になる人が居たら、若林さんにとっては安心だろうなと。
そう思ってますが、それが今は宇田川美樹さんだろうなと。

今回の舞台も、次の11月の舞台も、
美樹さんの計らいもあって出演出来たということで。
もっともっと若林さんの演技が観たい私にとっては
もう、ぜひぜひお願いしますという感じで。(笑)
お話しちゃったような感じです。
誰なんだ私。(笑)

でも、もっと実力をつけて独りで進めれるように。
そのためにレッスンも受けていると思いますし。
色んな所から出演してほしいとオファーが貰える、
そんな役者さんを目指してほしいなと思ってます。
頑張ってくださいませ。影ながら応援します。
これからも遠く名古屋からいっぱい観に行きたいです。

いっぱい吸収して、発散できる実力は持っているので、
いつかは誰かに注目してもらえるはず。
めっちゃ信じてますし、叶いますように。
「支え」になれる人も東京の地で
美樹さん以外にもいっぱい見つかるといいですね。
見える部分もそうですし、見えない部分でもそうですし。
味方をいっぱい作ると、独りでも強く生きられる・・・はずです。


ということで、感想以上でございます。


悔いが残るといえば、オアシス編の千秋楽見れんかったこと。
観れるといえば見れるけど、
ここは明日以降の仕事も考えて、心を鬼にして!
道路が通行止めになったら帰れませんから、
台風が来る前の朝に一足早く名古屋に帰りました。
台風のバカヤロオオオオオオオオオオオオオ!(笑)

でも、若林さんにそれお話したら理解してもらって。
もう心の広さに感服してます。ホントありがとうね。



次回の若林さんの舞台観劇は
11月の6番シードさんの舞台です。
もう、日は空けておきました。あとは何回観れるか!
夏でお馴染みの池袋のKASSAIで上演されます。



その前に、来週は名古屋で、ニノキノコスターさんの演出する
「オレンヂスタ」さんの舞台観劇があります。
待ってろ、ちくさ座!
台風、来るんじゃねえぞ!コノヤロー!