聡明すぎてびっくりした | ~ame*maniacs~

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基本、推し始めると長い。
PC表示で文章のレイアウトを決めているためスマホだと読みにくい。

 

ピョンチャンオリンピック後の日本記者クラブでの会見。

 

私この会見、今更ながら初めてちゃんと見ました。

噂には聞いていましたが、想像の何倍も素晴らしい会見だった。

正直びっくりした。

50分程度の会見ですが、全ての言葉が人の心の奥の方にまで自然と入り込む感覚。

 

語り口調は非常に穏やかだし、笑顔ですべての質問に答えているけれど、

誰も口には出したくない又は出せない一番深い所を

さくっと一突きするくらいの言葉の的確さもあって、とても聞きごたえのある会見でした。

素晴らしいなと思った所は、

自分の意見が違う時にでも、相手の発言を直接的には否定していないところ。

相手を否定せずとも、自分の芯がぶれなければしっかりと自分の意見を伝える事はできる。

私はよく「いや、」とか「でも、」とか、最初に否定の言葉をつけてから意見を言ってしまう事がよくある。

ピョンチャンの時だから、23歳くらいですかね?

ほんと、年齢って関係ないんだな。。尊敬しかない。

 

 

以前テニスの杉山愛さんが言っていましたが、トップ選手はインタビューも上手で、

短い時間の中でも相手が聞きたい事をくみ取りかつ答えも一つじゃなく二つ、三つと、答えてくれると。

トップに立つ人は、聡明であるんだろうな。

こういう方に質問をする場合、質問者自身が相手にリスペクトの気持ちを持っていないと

その解答の聡明さによって逆に自分の心の奥底が浮き彫りにされる。

 

私この羽生さんに対しては、何ひとつ質問なんかできないわ。

なんか、自分の心の内まで見透かされている感じがして、

自分の考えの浅はかな部分とか、人間的な欠落部分とかを全て晒されてしまうような怖さがあって、

下手に質問なんかしたら自分が自分の至らなさに失望してダメージを受けそうなほど。

 

 

後半の孤独感についての話。

自分に好意的でない人の、張り付けた笑顔の裏の残酷な心までちゃんとわかった上で、

上っ面の賛辞の言葉を「ありがとうございます」と好意として受け止めるってどんだけしんどいんだろ。。

いつも笑顔で受け入れてくれている人は、敵意に鈍感な訳じゃない。

その向けられた敵意全てが正確に相手には届いてしまっているのか。。

その上で、その上っ面の言葉でも素直に受け取れば嬉しくはなると変換してくれているのか。

人に対する姿勢には本当に気を付けないといけないなぁ。。

 

 

羽生結弦選手 日本記者クラブで会見ノーカット(18/02/27)

ANNnewsCH

 

 

全部でも書き起こしておきたいくらいなんですが、

それも大変なので特に私がぐっときた部分を話の出た順に。

羽生さんの言葉はなるべくそのままに、質問は要約してあります。

 

 

■□

日本人アスリートは周りへの感謝の気持ちを表す人が多かった一方、

世界では勝てばいいという論調もある中、

トップを極める上で感謝や思いやりとはどれくらい大事だと思うか。

まず少しだけ情報の整理をさせてください。

元々日本人が持っていたスポーツへの概念、トレーニングの概念というものは

いわゆる根性論だとかそういうふうに叩かれることがあるかもしれませんが

メンタルを鍛える事では絶対に優れていたとは思っています。

そして、日本人はその負けん気というものを武器にした選手、僕のような選手がいれば、

絶対に勝ち負けは関係ない、自分が納得できるものをという選手もいます。

逆に言えば欧米でもそうですね。

マイケルジョーダン選手なんかが特に自分は印象に残っているんですけれども

誰に対してもリスペクトをする。そのリスペクトの心が自分を強くする。

そういうふうにおっしゃっていたのが凄く印象に残っています。

もちろん勝ち負けだけを重視する選手もいるかもしれませんが

それはやっぱりその人の性格によるという風に思っています。

心の問題、集中力の問題、そういう事から言えば僕は先ほども言ったように

性格上、すごく追い込まれると強いということで、

あまり楽しい気持ちとか、リスペクトをしながら、感謝をしながら、ニコニコしながら

演技をするというのはむいてないんじゃないかなと思っています。

そういった意味ではちょっと変なのかもしれないし特殊なのかもしれないですけれども

絶対に勝ってやるって思った時の方が力が発揮できたりっていう事もあります。

もうそれは選手の性格次第なので。

ある意味これから僕がもし指導者になっていって、または伝道師というか

色んな事を伝える立場になった時に、経験として伝えられる一つのことじゃないかなと思います。

そして日本人のその感謝の気持ちという事は

日本人が絶対にもたなきゃいけないものだと思いますし、僕自身もすごく大切にしていることです。

それは競技以外でも、競技が終わったあと、例えば柔道なんかもそうですけれども

絶対に自分が競技をしていたフィールドに対して挨拶をする、

そして、終わったあとにコーチ、家族、そしてまわりに、

幸いにもフィギュアスケートは凄く観客の皆さんが応援して下さる事を実感できるスポーツなので

そういった方々にも感謝の気持ちを届けなくてはなという風に、日本人の誇りとして思っています。

 

 

■□

ネイサンチェン選手がノーミス演技をしていたらフリーの演技構成は変わっていたか。

ネイサンチェン選手がノーミスするとかしないとか関係なく、自分ができる事をやろうと思っていました。

それは、その時になってみないと分からないですし。

ネイサンチェン選手がもし、もし、たらればですけれども、

僕は好きじゃないですけれど、たらればで僕より上になっていた場合は

もしかしたら自分のリミットをさらに超えたものをやれたかもしれません。それは分かりません。

 

 

■□

外国特派員クラブで、技術に基づいてこその芸術と話していたが

今後フィギュアスケートはどういう方向に進んでいってほしいか。

5回転までいってしまうとジャンピング選手権のようになってしまう。

基本的にはプログラムでの勝負の方向にいってほしいが意見をお聞きしたい。

5回転が主流になったりとか、4回転半が今のトリプルアクセルのように主流になるということは

まずこの50年間においてはないだろうと、僕は予測します。

それが主流になってしまったら、カリヤさん(質問者)もおっしゃっていたようにジャンプ選手権、

それこそ、僕は今回平野歩夢選手とずっとお話をさせていただいて、

参考にさせていただいた部分はあったんですけれども、

ハーフパイプみたくなってしまう。それはちょっと思います。

ただ、じゃあもし、羽生結弦が4回転半、もしくは5回転を挑む、

試合で絶対に入れると決めた場合は、それは確実に表現の一部にします。それは言えます。

それぞれの選手がそういうふうに思えるかどうかは分かりませんが僕のスタイルはそこですし

何より僕がフィギュアスケートをやっている理由はそういう所に惚れこんだからであって

そういった演技に惚れこんできたからこうやってオリンピックで、

この種目で金メダルを目指したいって思った訳であって。

だから、難易度と芸術のバランスっていうのは僕は本当はないんじゃないかなと。

芸術は絶対的な技術力に基づいたものであると、僕は思っています。

 

 

■□

次のステージに向かうにあたって誰かにこれを学んでみたいという事はあるか。

まず、今回怪我をした後に、自分の憧れであるエフゲニープルシェンコさんをはじめ

皆が信じてるよといったような気持ちを持ちながらメッセージを下さいました。

そのことにまずは感謝したいなと思っています。

もちろん影響を受けた選手っていうのはたくさんいますし、僕は、

壮大な話になってしまいますけれども、

自分が生きて行く中で、一つとして影響を受けなかったものはないなと思っています。

例えば今自分がこうやって喋っている時に考えていることだって

そういうふうなことを聞いたからそういうふうな思考になっているのかもしれないし。

僕は幸いにも、10歳になるギリギリですかね、それくらいから

こうやってメディアの方にインタビューをしてもらって、

自分の思考を整理させていただく時間とか

あとはインタビューをしてもらうことによって覚える言葉だったりとかそういうものもあったし。

やっぱりそうやって自分を作ってきたなと思うし、

そうやって自分は作られてきたんだなと思っているので、誰か特筆してということはないかなと。

ただ今凄く思うのは、こうやって、今言葉を発しているのは自分ですし

このあとメディアの方々が、何十、何万、何十万、何百万、

もしかしたら何千万かもしれないし億かもしれないし、

そうやって一人の人間から色んな情報が伝わっていく。

それって凄く、自分が色んな方から影響を受けているからこそ凄く光栄なことだと思うし。

もし僕なんかがきっかけで

ちょっとでも人生や考え方が良い方向に向いたらとても幸せだなと思っています。

 

 

■□

孤独感を感じることはあるか。あるならどう向き合っているのか。

なくはないです。あるっていう風にはもう言えないけれども。

前は凄い孤独だなって、あぁ、誰も分かんないんだろうなこの気持ちって思いながらやってました。

それはもちろんありました。

特に前回のオリンピックが終わって、それからいろんな人にこうやって祝福されればされるほど

あぁ、自分の気持ちってどこにあるんだろうって、そういうのは凄く思ってました。

みんなが、まわりがあまりにも幸せになりすぎてて、

僕の幸せはなんなんだろうって

僕ががんばってきたものってほんとに自分に還元されてるのかなって、思うこともありました。

でも今こうやってみんなに特別視されていて、やっぱり、なんだろう、

ありがとうとか、おめでとうとか、

そういう言葉って気持ちがこもってなかったとしても

たとえその心の奥底ではこのやろうとかって思っていたとしても

やっぱり素直に受け止めると嬉しくなったりするんですよね。

やっぱそれって凄い幸せなものだと思うし、それが自分を通して世界に、

自分が特別だなって思うのは、こうやって日本だけじゃなく世界に発信できる

それはやっぱり一人の人間としてだけじゃなく

自分がこういう特別な存在になれたからこそ感じなくてはいけない使命かなと思っています。

 

まさにそういうのを包容力って言うんでしょうが、

自らの中でソチの時からの4年間その包容力のような、

要するに受け止めるっていう事に関しても自分自身成長したなって思いはありますか。

そうですね、あります。

ただ、もちろんその、抱擁っていうんですか、

受け止める中でやっぱり嫌な言葉を受け止めたりとか

何か凄くネガティブな方向に受け止めたりとかってことはたくさんありました。

今でもあります。もちろん。今の方が多いのかもしれないけど。

でもそういうのも含めて、

やっぱり僕にはたくさんの味方がいて、たくさん信じてくださる方がいて。

何よりも、何よりも自信になっているのは、

やっぱり凄い実績のある方々が自分の事凄い褒めてて

今まで自分が夢見ててこういう風になりたいって思ってた人が自分の事認めて

彼が本当のチャンピョンだとか言ってくれるこの世界に対して、感謝の気持ちしかないです。

 

 

■□

手に入れたいものは全て手に入れたようにも見えるが

プライベートでは結婚や子供をもちたいという気持ちはあるか。

(回答の前半は省略)

僕からの目線じゃなくて、普通の人からみたら

もう手に入れるもの全て入れただろって、お金も名誉も地位も。

でも僕にとってはそんなこと全然なくて。

実は、こうやって地位とか名誉とか、お金ももちろんそうですけれど

結局飾られたものでしかなくて。

自分本来の気持ちとか夢とか

そういうものが全て満足感に満たされているかと言われたらそんなことはないです。

やっぱりこれからも一人の人間として普通に生きなきゃいけないし

たまに特別な存在としてこうやっていろんな所に立って座ってしゃべって滑って

そういうことをみなさんと色々共有しながら生きなきゃいけない時間もたぶんあると思います。

ただ、それは今しかできない事だし

色んな幸せ、色んな葛藤、

そういうものをみなさんと分かち合える幸せっていうものを大事にしたいなと今は思っています。

 

 

■□

マラソンで賞金の話があったが、

演技後に投げ入れられるプレゼントがお金であったらよかったなと思ったことはないか。

凄くリアルな事言いますよ。

まず現地にきてくださってる方ってチケットを取るために相当なお金を使っていらっしゃると思いますし

フィギュアスケートの観戦って結構高いんですよ

だから、あの、ファンの方の特集とか結構されたりして見てもいるんですけれども

ほんとに一部の方の声しか届いていない。

それを凄くねじまげた特集をする局もあるんですけれども。

でも、凄く言える事は、ファンの方々が全て来ている事ではないので

見えない方のサポートっていうか、見えない方の応援も凄く大事にしたいなという風には思っています。

だって、高校生の方とか大学生の方とか、そんな大金払って韓国にこれないし、

何より倍率が凄く高いので、取りたいって予約しても取れなかった方もたくさんいると思うので。

そういう方々にも感謝が届くような演技ができれば、幸せが届けられればという風に思っています。

だから、プーさんを買ったお金とかチケットを買ったお金とかが飛んでるっていうふうに思ってます。

経済が回ってるんだったらそれで十分です。

 

 

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自分自身を貫くとお書きになったその心は。

今シーズンの夏なんですけれども、今を貫けっていう風に自分に言葉を出しました。

それは、絶対に怪我をしていないとは言えなかったし、怪我じゃなくても病気だとか

調子が悪かったりしたとしても、その今というのはやっぱりゆるぎないものなんで。

それを貫いてほしいという風に思いました。

これは、自分、羽生結弦のために書いた訳ではなくて

羽生結弦がこれまで色々やってきた中で、ちょっとでも皆さんが、

夢をかなえるきっかけになるような言葉として書いたものです。

自分を貫いていると何かしら言われる事はたくさんあると思いますし、

もちろん家族に心配されたり、逆に家族に文句言われたりとか

本当に信じている人に裏切られたりもするかもしれません。

ただ、そうやって自分自身を貫ぬくことによって後悔は絶対にしないと思います。

その後悔をしない生き方をしてほしいなというふうに思って書きました。

 

 

 

夢の話や、9歳ですでにスケートに人生をかけていた事に気が付いた話とか、

ほんとこの会見、全てを書き起こして残しておきたいほど印象的な話が満載でした。

夢って叶う人ってほんとに限られてて

自分の夢だって、はっきり言っちゃえばですけど、

自分の夢だって叶ったのはこの金メダル、だけって言ったらおかしいけど、

この金メダルが叶った夢だけであって、他の夢はたくさん捨ててきたんで。

これを聞いたときふっとあゆの歌詞がよぎった。

何ひとつ犠牲にせず欲しいものだけを全て

手に入れる事が出来た人だなんてどこにいるっていうの

(About You/浜崎あゆみ)

大好きな曲の大好きな歌詞の部分だからすぐに思い浮かんだんですけどね。

決して悲観的に発した言葉ではないからこそ、どれだけ腹を括ってるかが分かる羽生君の言葉でした。

 

 

今日も激長だし。。

いい加減スポーツカテゴリーを作った方がいい気がしてきた。。