2016年11月1日

 

うはっ、もう11月に入りましたね。月日が立つのが早い。しかもめっちゃ寒くなりました。

 

今日は、地元の地裁に初めて行って来ました。おおー、弁護士バッジ初めて見た(^^)
なんとマノン、集団訴訟の原告になりま〜す(笑)

 

B型肝炎訴訟ってご存知ですか?

 

やたらと最近、怪しげな(弁護士資格は当然持っているので怪しくはないのですが(^_^;))カタカナ表記の◯◯法律事務所などなどが「グレーゾーン金利の次の飯のタネ!」とTVCM打ちまくりのアレです。

 

マノンは高校生の時に人生初の献血をし、その後、日赤から来たお手紙で「あなたはB型肝炎のHBs抗原陽性のキャリア(ウイルスの保有者)です」とあり、自分が持続感染者である事を知りました。

 

お手紙に入っていた資料を読むと、出産時の母子感染(母親がB型肝炎のキャリア)か、満7歳になるまでに集団予防接種を受けた(注射器と注射針の使い回し)事が原因との事。

 

とはいえ、ほとんどの人が肝炎や肝癌を発症する事なく一生を終えるとの事で、検査など放置していたのですが。

 

平成元年に北海道で始まった5人の原告が起こした提訴から、長い時を経て平成18年に最高裁で全員の勝訴が確定。そこからまた長い時を経て、全員救済を目指す全国訴訟に発展。

 

平生23年に原告団・弁護団と国の間で基本合意が締結されました。内容は、国の謝罪、被害者認定基準と和解の手続き・内容、恒久対策(啓発、広報、検査の推進、医療費助成など)、真相究明と再発防止。

 

今のところ無症候キャリア(ウイルス保有者だけど肝臓に何の不具合もない)のマノンですが、いつ何時、肝硬変になって肝臓癌になるかわかりません。

 

という事で、今年3月に全国B型肝炎訴訟弁護団の扉をノックしました。

 

全国の弁護団が手弁当で和解を勝ち取った後、雨後のタケノコのように和解金の報酬目当てで(ぶっちゃけそういう事です)いくつかの弁護士事務所がTVCMしていますが、私は弁護団に敬意を表して九州弁護団に参加しました。

 

しかしまぁ…、どんだけ国が和解金を支払わないでいいように策略している事か、思い知らされる事に。内容は割愛しますが、マノンが7歳までに集団予防接種を受けた事を証明するあらゆる資料集め…。自分や母親の数度の血液検査。ホントに大変でした。そんな40年前の資料や役所の記録なんか残ってるはずないやん!!!

 

決定的な証拠である持続感染の血液検査結果(HBc抗体陽性)が出てるんだし。

 

でも、国はどーしても和解金を払いたくない(と思われる)ので、あれやこれやと証拠に難癖をつけるらしい。私の場合は除訴期間の20年を越えた(時効的な)無症候キャリアなので和解金は50万円ぽっちなのに(除訴期間内なら600万円)、一生懸命相談に乗ってくれた弁護団の担当弁護士さんに感謝です。もちろん和解が成立したら、今後の肝機能の定期的な検査費用の補助、病状が進行した場合の和解金の追加も国から補償されます。

いや。しかし、私の母は素晴らしかった。ありとあらゆる資料(幼稚園の写真や通知表)を40年以上、保存してくれていました。私が生まれてから7歳まで父の仕事の都合で何度も転居し、15歳までに10回程転居しましたが、当時の住所から何から何まで記録してくれていました。

 

ということで、本日の提訴となりました。

 

昭和63年までに集団予防接種を受けた事がある方は、一度、B型肝炎の血液検査を受ける事をお薦めします。厚労省による推計でも集団予防接種による感染被害者は全国に45万人もいるとされています。

 

B型肝炎およびC型肝炎の検査費用は自治体が全額負担してくれたり、少額で検査できたりと地域にもよりますが、そんなに高い費用は掛かりません。

 

集団予防接種を経験された方は、ぜひ一度、血液検査をおすすめします(^^)

 

【追記】

厚生労働省のHPにどのような資料が必要か、かなり詳しいPDFを見つけたので下記にリンクを貼っておきます。◯◯法律事務所などの説明を見ると「簡単に訴訟できる」という印象ですが、実際には様々な検査や書類などたくさんの証拠や書類を提出しないと訴訟に持ち込むのは難しいのが現実です。

http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou/b-kanen/dl/b-kanen_tebiki-zentai.pdf