2015年8月31日

前回の続きですが、話は少し飛びます。

今年の春に私と同じB病院で舌癌の小線源治療を受けた若い男性Sさん。
入院直前に連絡を戴き、入院中は毎日メッセージやコメントの交換をしていました。

ようやく退院したと思ったら、すぐに全く別の病気(指定難病)で入院。
そして8月に入り「頸部リンパ節転移」というブログを見ました。

慌てて連絡を取りました。

「転移が1つならサイバーナイフ希望。F医師に会って話してみたい」という事で、すぐに主治医に紹介状とデータをもらって予約をするよう伝えました。

ところが小線源の主治医(口腔外科出身)が「成績の点、歴史が浅い点から、サイバーは反対。相談に行く間に治療が遅れるし」と紹介状拒否。

郭清術の送り先は口腔外科で、Sさんは「なぜマノンさんと同じ耳鼻科ではないのか?」と不思議に思っていたとの事(HPにはどちらも紹介すると書いてある)。

それでもSさんは「入院までにF医師の予約が取れそうだから」と交渉し、なんとか紹介状とデータをもらってD病院のF医師の予約を取りました。

CTの結果は2個(サイバー適応の範囲)。ところが口腔外科の主治医は「サイバーを先にやるなら、後の再発転移は手術できないと考えて戴きたい」というスタンス。それでもSさんは「F医師と会います」と返事。

サイバー後の再転移を手術でフォローしてくれる外科医がいないと出口なし。「そんな事を言うんだ…」と、正直ビックリしました(理由は後述します)。

後日。そろそろF医師の診察終わってる頃かなと思っていると、Sさんから「サイバー適応の見立てでした。最終的に次回のPETを見て判断したいので、手術日を1週間ずらせないか交渉して欲しいと言われました。D病院にはフォローできる外科医はいないので、なんとか口腔外科で探せないかとの事」と報告。

すると1時間後にSさんから「無茶苦茶かもしれませんが、電話出来ませんか?」と短いメセが届きました。

うーーーーーーーーーーん。

さすがに携帯番号を教えるのは怖い…と躊躇し「アメブロでは電話番号は弾かれる」と返答ました。

すると30分後にメセが来て、そこにはナゾナゾが書いてありました。
Sさんの秀逸なアイディアに感心し、彼はどうしても私に話したい事があるのだと理解。SMSを送りました。

すぐに電話が鳴り、初めて聞いたSさんの声。第一印象は「若いな~(^_^;)」。
診察の後、D病院の食堂から掛けているとの事。

この半年、コメントやメッセージをたくさんやりとりしていたので、親近感はありましたが。一気にバーチャルの世界から「現状をなんとかしたい!」と必死に戦うひとりの人の姿をリアルに感じました。

そしてそれから二人で長い時間、F医師と話した内容、彼の不安、疑問点、今後の作戦について議論しました。

最後にSさんが言いました。

「F先生が、”マノンさんとは話しましたか?”と聞くので、”いえ。メッセージのやりとりだけですよ”と答えたら、”電話で話してみたらどうですか?”と提案されました。F先生が、”マノンさんは強い方ですよ。僕が頸部リンパ節転移の標準治療といきなりサイバーでやるリスクの説明をしても、彼女はQOLを選びましたから”と言われました」と。

それで、Sさんは私と電話で話したい、心の整理を付けたいと思ってくれたそうです。

もー、F先生ったら(´∀`*)ポッ

長くなってきたので、Sさんの奮闘は次回に続きます。