2012年3月22日

昨夜は21時に睡眠薬と鎮痛剤(ボルタレン)を飲んで寝た。夜中の1時までは熟睡できたけど、あとは明け方まで痛みがひどかった。ウトウトしながら時々眠っている感じだった。先生や看護師との会話は、全て筆談となる。持参したノートにボールペンで書きなぐる。

患部の痛みは昨日よりはマシだけど、鎮痛剤が手放せない。舌を動かさなければ大丈夫だが、動くと激痛だ。午後に処置室で頬のレントゲンを撮った。放射線量を測定し、針を外す日が決まる。外したら3日は安泰らしい。その後、口内炎が始まる。

さすがに何もする気が起きない。病人らしくなってきた…。37度前後の微熱もあり、しんどいのでベッドのリクライニングを起こして寝たきりになる。やはり、痛みは体力と気力を奪う。

そして、鼻から喉に掛けてチューブ、口腔内には固いスペーサー(マウスピース)という異物がある事により唾液が出続けるので、常に吸引をしないとやってられない。口腔内に異物があると唾液が勝手にどんどん出てくる。すごい生理作用だ。

ベッドの頭上に吸引された唾液を溜める吸引タンクが設置されている。タンクに細い吸引チューブが繋がっていて、それを口に入れると自動的に唾液を吸い出してくれる。歯医者の唾液吸引と同じ原理だ。

寝ている間も常に唾液が出るので、口の左奥にチューブを突っ込んだ状態で眠る。最初はティッシュで溢れる唾液を拭いていたけど、眠ると枕がヨダレでベトベトになってしまう。看護師さんに取材したら「チューブをくわえたまま寝る人もいますよ」と聞き「それだ!」と。かなり貴重な情報だった。

正常な人間が枕に大量のヨダレを垂らしながら寝るなんて、正気の沙汰ではない。舌癌のブログを読んでいると、病院の売店でオムツを買って来て顎の下に下げて寝る人もいた…。それでも足りず漏れていたらしい…。

B先生が病室に来て「日曜のお昼に針を抜き、昼ゴハンから全粥です」と説明してくれた。当初の予定では、日曜の夜か月曜の昼と言われていたので、少し早まった。あと3日の辛抱か…、それでも長いなぁ。

流動食は、今日の夕食で飽きた…。変な味が胃から上がって来て、吐き気がする。ナッツのような独特の味。初日は良かったけど、昨日からオエエ…。しかし、全くお腹は空かない。むしろ看護師さんが流動食を持って来ると憂鬱な気分になる。

午後、突然、かかりつけの歯科医師が見舞いに来た。放射線治療中は面会できないハズなんだけど「歯の治療医です」と言ったら通してくれたらしい。先生にもっと早く、もっと強く「舌を噛むので歯を大幅に削って下さい」と言わなかった自分を激しく後悔した。先生に何と思われようが、とにかく噛む歯を小さくしてくれとお願いすべきだった…。

お見舞いに千◯屋の高級ジュースセットを戴く。短い時間だったが、筆談で会話した。「こんな事になったのはあなたのせいだ!」と言いたかったけど、そんな事、言える訳がない…。でも、いつか言いたい。

あと2日半で抜針だが、24時間唾液が出っぱなしなので、全く何もする気が起きない。日中も常に吸引しているし、眠る時も口にチューブを突っ込んで寝る。吸引した唾液がもうすぐ1リットルになる。「1リットルの唾液」で小説でも書こうかな…。こういう物を処理する看護師さんも大変だ~。

看護師さんも十人十色。サービス精神の強い親切な人もいれば、さっさとやれよ的な人もいる。仕事のできない人もいれば、優秀な人もいる。

感謝です。

そろそろ睡眠薬を飲んで寝ます…。