2012年3月2日

Part2からの続きです。

測定の結果、私の癌は、横18ミリ、縦10ミリ、奥行7ミリ程と診断される。切除するのは患部から上下1センチ、左右1センチ、奥行1センチプラスした横40ミリ、縦30ミリ、奥行20ミリと言われた。ええー、そんなに切るんだ…。癌を取り逃さない為には、患部より大きく切るのは仕方ない事だと説明される。しかも、様々な神経が通っている舌の奥の方(喉の近く)なので、ろれつや味覚に障害が出る可能性があると言われた。「まあ、それは2、3年で回復すると思いますが」とさらっと言われる。そんなに長く舌が不自由になるなんて…。

今後の予定として、手術前の各種検査と患部の組織採取して癌かどうかを検査(生検)した後に手術する、という計画を説明される。しかし、生検の結果が出るのは手術日当日朝の予定。なので「あの、もし癌じゃなかったら、手術は中止ですか?」と聞く。先生は「いえ、それでも手術します。だって噛むんでしょ? だったら噛む所を切って舌を小さくないと。まあ、ガンじゃなければ切る範囲は小さくなりますが」と素っ気無い答え。

「それでは手術まで時間がないので、今日できる検査をしましょう」とPCで必要な検査の予約を取ってもらう。血液、肺レントゲン、尿、肺活量検査は数時間後に予約が入る。全身麻酔に耐えられるかチェックのため、呼吸器系の検査が必要らしい。予約が取れないCTは3日後、エコーと組織検査(生検)は6日後となった。これらは癌かどうかと首リンパ転移チェックのため。

診察室を出て病院の玄関に行き、会社に電話する。事前に社長には「何度も舌を噛んで痛いので、昼休みに口腔外科で診てもらい、帰社します」と言って出掛けていた。電話に出た社長に「あの…、突然ですがまさかの舌癌と診断されてしまいました。ただ、組織検査しないと確定ではないのですが…」と説明する。驚いた社長が「嘘ーーーー!!!」と言って絶句した。「これから検査で何時間掛かるかわからないので、終了次第、また連絡します」と言って電話を切る。

血液検査室に行くと、とてつもない数の人が血液検査の順番を待っていた。「みんな病気なんだなー」としみじみ…。肺レントゲン、尿検査を済ませ、肺活量検査へ。とっても明るい女性が担当。ダンボール製の使い捨ての口当てが付いたホースを渡され、「吐いて~、吸って~、の合図に合わせて、息を吐いたり吸ったりしてくださいね」と言われる。「身長と体重は?」と聞かれ「◯センチ、◯キロです」と答えると「その身長で◯キロなんて! うらやましぃー!」と満面の笑顔で言われ、しばし苦笑。あの、私、癌で手術受ける予定なんですけど…。

17時頃に検査が終了したので、会社に電話して戻る。今日の結果と手術、入院計画をタイプして、すべての事実を社長にだけ説明する。その場で社長に「患部を見せて」と言われる。「キレイな色じゃない。絶対に悪性じゃないよ」と言われ「私もそう思います」と答えた。

残務処理をして帰宅。とても長い一日だった。そしてこの日を堺に、私の人生が180度変わってしまった。。。