何十年ぶりに入る新橋演舞場。

開演30分前

入場するのに既に数十メートルの列…人気のほどに驚いた。

根強いスーパー歌舞伎ファンがいるんだなぁと実感!

 

スーパー歌舞伎として名高い•ヤマトタケル

初めて観ました。

 

(あらすじ)

小碓命(おうすのみこと)は父である帝より熊襲征伐を命じられる。

小碓命は熊襲の首領タケル兄弟を見事に討ち果たし、熊襲タケルより

「ヤマトタケル」の名を与えられる。喜び勇んで大和へ帰った

タケルだったが、帝は更に蝦夷征伐を命じる。

 

何故、帝は小碓命に辛くあたるのか?

実は謀反を企んでいた双子の兄•大碓命を誤って手に掛けてしまった

小碓命だったが、事情を知らぬ帝は怒りなかなか弟を許さなかったのです。

 

ヤマトタケルが苦労して平定していく様は大和朝廷の成り立ちをも

想わせ壮大な歴史ロマン劇になっている。

 

……………

 

その小碓命と兄•大碓命(おおうすのみこと)の二役を

早替わりで見せ、そして後のヤマトタケルを演じた市川團子。

20歳、179センチ…獅子奮迅の働きでとても楽しみな役者だ。

 

帝役は実父•市川中車だったが、

ヤマトタケルがそのまんま澤瀉屋市川團子と二重に

観客の目に映ったことは言うまでもない。歌舞伎の面白さである。

ともかく出演者否裏方まで含めて澤瀉屋•スーパー歌舞伎を

一致結束して盛り上げていた、真剣に…丁寧に演じていた。

このことはよく伝わってきたしとても好感を持てた。

 

 

但し、こんなことも思った。

役者は多くの時間、台詞を語っているがそのとき首から下の表現が

殺風景に見えた。ヤマトタケルに限らず物語性•演劇性への方向が

つよまればつよまるほど…反比例して役者の所作•身のこなしなど

身体表現の味わいはがうすくなるのは仕方のないことだろうか。

 

今回は1階の前から8列目で見た。

ふだんは3階から舞台を見下ろした視線になっているので

全身を正面から見ていない。だから余計そう感じたのかもしれない。

 

 

お付き合いありがとうございました🙇‍♂️