昔: 王子不動之瀧

               改印: 安政四年(1857)九月

広重は、を極端までに太い一本の直線で表現している。滝には注連縄がしてあり、宗教的な意味合いを感じさせつつも、画面下部には風俗(休憩中の男や茶を渡す老婆など)を描いて広重らしい。

 

浮世絵研究家のヘンリー・スミスは「…不動明王が持つ直刀のイメージを表そうとしたのだろう。また上方に張られた注連縄は、この場所が仏教と神道とが一体になった聖域であることを表している。…」と解説している。

 

外国人らしい視点だが、鋭いと思う。なぜなら日本人なら普通に見過ごしそうなことにも“気付き”を与えてくれる。わたしは不動明王が刀を持つということを知らなかった。

受け売りですが、「不動明王が右手に持つ剣は、倶利伽羅(くりからけん) とも呼ばれ、人間の根本的な煩悩とされる貪瞋痴(とん・しん・ち)の三毒を破る利剣」という。

 

注連縄は、聖なる領域と俗なる領域を結界する意味をもつ。一般の家庭などでの注連縄飾りや節分の鰯の干物なども結界である。落語家が高座に上がって扇子を前にして頭を下げる、このとき扇子が結界になる。

 

今:

さて、滝野川には王子七滝といって、「名主」「稲荷」「弁天」「不動」「権現」「見晴」「大工」があったといわれています(明治43年の「東京名所図会」)。「不動の滝」も20世紀初頭までは存在していたらしいですが、現存するのは唯一「名主の滝」だけになっています。………一旦、川下に戻り、現存する唯一の滝

「名主の滝」を目指して北方向へ🚶

 

涼しくなりたい方…YouTubeを見てください。…滝が出てきます

王子神社のイチョウの木も

 

王子不動之滝・今昔比較             【4:18】

 

今昔比較すべく歩いてみました  A…➡︎…H

 

A

 

B 音無親水公園

 

C 対岸に「不動の滝」があった

 

「不動の滝」の位置  (google earth 2Dを写真加工)

 

E 洞窟や滝は正受院の奥の左にあった

 

 

F 王子神社 境内の右端にイチョウの木があります

      YouTubeに載せたので見てください

 

G 王子稲荷

 

H 「北区立名主の滝公園」に到着

 

男滝

 

見ていただき

ありがとうございました😊