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好酸球性消化管疾患(EGID)は
慢性的な消化管の炎症性疾患で
炎症が起こる部位に好酸球が集まることにより
嘔気・嘔吐、腹痛、下痢、栄養吸収障害などの症状があらわれます。
好酸球性食道炎(EoE)と好酸球性胃腸炎(EGE)に大別されますが
欧米ではEoEが圧倒的に多く
逆に日本ではEGEが多いという状況で
5〜17歳の小児期にEGEを発症した患者さんは特に重症となり
数年から10年以上炎症が続く持続型が75%を占め
日常生活に制限がある例も70%に上っています。
EGEの治療は経口ステロイドが中心で
効果は高いのですが、長期継続により
成長障害などのさまざまな副作用が出現することがあります。
EoEに対しては食事療法の有効性も認められていて
重症例にはエレメンタルダイエット(アミノ酸栄養剤のみを摂取)や
6種食物除去(鶏卵、乳製品、小麦、肉類、魚介類、ナッツ類を除去)が行われています。
ですが、食べる楽しみがないエレメンタルダイエットは
継続率が極めて不良であることや
6種食物除去は継続できても
日本人では効果がない患者さんが存在することが課題で
小児期は成長発達の重要な時期ですので
副作用の少ない新たな寛解導入、維持治療の開発が望まれていました。
イモ類、野菜、果物で非即時型反応が起きた例はなかったことを見出し
これを踏まえ、イモ類、野菜、果物と
アミノ酸栄養剤を組み合わせることで
炎症を引き起こさずに十分な栄養が摂取でき
食べる楽しみも兼ね備えた食事療法の開発に着手。
調味料は食物加水分解物を多く含み
アレルギーを誘引する可能性があることから
安全性を確認した7種(塩、砂糖、醤油代替食品、スープの素、昆布液体だし、トマトケチャップ、ノンオイルドレッシング)のみに
限定する構成の「Rainbow食事療法」を開発し
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