堪え性が無いので、さっさと書いてしまえな作戦(汗
PROCOのRATの話です。
私が解析したのはリイッシューバージョンで、出力のバッファがトランジスタではなくFETのもの。
これまた検索すると回路図を見ることが出来ます。
一番のポイントは、オペアンプICでハイブースト回路が組まれていること。
この絶妙のカーブゆえ、RATを歪ませずにブースターとして使用し、アンプをオーバードライブする人も居るとか。
しかし、あのきめの細かい倍音の乗り具合の秘密は、それだけでは無いのです。
ICにはLM308が使用されていますが、これを4558に置き換えると「ん?一味足りない」って感じになります。
LM308は電池消費量が少ないICでRATは電池持ちが大変良いのですが、それゆえ出力回路が軟弱。
それなのにダイオードの前に入っている抵抗の値がDistotion+の十分の一と負荷が重い。
そう、ICの歪みも利用しているのです。
その上、出力のバッファがいい加減(実は企んで)な回路で、+と-が均等に増幅されない=歪みを乗せているという三段仕込み!
ICさえ同じものを使えばダイオードは一般的なシリコンダイオードで良く、ダイオードの型番による音の違いはほとんど有りません。
ICはオーディオマニアの大好きなカンタイプとDIPが有りますが、これも音は変わりません。
3個あるボリュームは全て同じものでよい辺りも、合理的にできています。
Distotion+に比べるとコピーしたときの再現性は高く、オリジナルと同時比較しない限り殆ど差を感じませんよ。