妊活中の女性、40代前半

 

肩こりと腰痛があって、あとで冷え性もひどいという話が出た。

普通の整体に通ったが、さっぱり良くならなくて、来る機会ができたのでこちらに来たという。

妊活にがんばってて、規則的に排卵があるのだが、卵子が劣化していると言われた。

そのことも全身の健康と関係あるかもしれないのでしっかり治療したいという。

仙骨域、下腹部、陰部一帯が温かくなったので子宮周囲の回復も期待できるのではなかろうか。

本人も楽しみのようであった。

 

右足、足底から開始した。椅子から足をベッドに伸ばした姿勢である。

ふくらあるいは膝窩に、瞬間的に鋭い痛みが発生した。血管のうごきかの知れない、と思った。

このあとの恥骨周、下部鼡径の解放反応は大きく、本人にもはげしく感じられた。

 

下部鼠径部は筋膜、血管、リンパ節の集中するところで、ここの硬結、柔軟性の喪失は血流の大きな妨げになっているのが通例である。

解放によっていろんな方向への血流が回復する。たとえばあったかくなる、あるいはペニスのエレクとが回復するなどである。

足の裏の緊張が下半身の血流低下になることもある。足底もエレクとに深く関係する。

 

全身治療であったが、骨盤底、鼡径部、陰部の解放に十分時間をかけた。

治療の中ほどで仙骨一帯がとても温かくなってきたという。

ここはカイロシートを貼ってもさっぱり温かくならなくて、どうしてなのか不思議に思っていたが、

今回の治療でまるでカイロを貼ってるみたいに温かい、という。

女性の鼡径、陰部から尾骶骨にかけての部位はとても複雑であるが、きめ細かにしっかりほぐす必要がある。

女性は洋ナシ型の下腹太りが多いのであるが、これはこうした骨盤の下の部位に引っ張られている故である。

最近のマッサージガンはこの奥まった、入り組んだ領域の解放にとても使いやすい形態になっている。

もちろん振動BJあるいは振動ブラシなどとの組み合わせ技を用いる。

窪み、すき間の奥までしっかり差し込んで振動を加える。

その結果、鼡径、陰部もとても温かくなって来た、という。

さらに治療を進めると、さらに温かい領域が広がっていった。

あとで、冷え性もひどいという話が出た。

肉付きの良い健康な女性であるが、腰が反っている。男性にはこの姿勢は少ない。

骨盤が前傾している。

一般的には腸骨内壁から大腿骨の小転子に向かう腸骨筋が緊張収縮しているのが主因であろうが、

女性の場合、鼡径部の緊張から子宮円索の緊張が伝わって子宮が前傾するのも影響している、とも考えられる。

陰部に近い恥骨、恥骨筋膜も緊張しているので、しっかりマッサージガンを押し込むことになった。ここも骨盤前傾、反り型腰部をつくる原因である。

骨盤の外側は温かくなったと確認できたが、子宮を囲む下腹内部がどうかはわからなかった。いずれ温かくなるのかもしれない。

冷え性の男子の例では、治療後すぐに下腹の内部が温かくなったのが分かったことがある。

ただし、男子の場合はペニスワークで大腰筋などを大きく刺激することができたのであるが、女子の場合は同様のテクニックを用いることはない。

 

男子の冷え性の例がある。

やはり肉付きが良くて、太ももが膨らんだ人で、下記のようであった。

背中一帯が赤くなったので冷え性であるとわかった。

スタートでは右足底と右太もも前側と外側ほぐしに力を入れた。

バルバ(男子の場合恥骨周辺)がかゆくなり、PW(ペニスワーク)にサオもよくほぐれた。

終えて、下腹部の奥が温かくなったという。

そこも冷え性であった、とわかった。