春休み

 

子どもたちと久しぶりに

 

ゆっくりといろいろな話をして過ごしました。

 

 

6年生になった長女と

 

新1年生の次女

 

小さい時のような

 

お話しがあちこちに飛んで

 

ママに伝えたくてたまらない!


みたいな時期も

 

かわいかったけれど

 

少し大きくなって

 

3人で深い話もできるようになり

 

それはそれで


幸せを感じるひとときです。

 

 

余談ですが

 

私は長期休みって大好きでしてね

 

仕事もあんまり入れないで

 

予定も少なめにして


早起きしてお弁当作らなくて良いし


平日はスケジュールに追われすぎているので

 

好きな時間に起きたり食べたり寝たりして

 

人生の夏休みみたいな時間に癒されます。

 

 

この春休み

 

2人の一番の関心ごとは

 

次女が入学する小学校のこと。

 

 

長女の習い事の帰り道


2人で車の中で話していた時に


私の小学校時代の話になって


当時の小学校生活のこと


楽しかったことや嬉しかったことを


いろいろ聞いてくれたので


思い出しながら話していました。



何でもまっすぐに聞いてくれる長女のおかげで


小さい頃の気持ちが


浄化されていくようでした。



ただただ関心を持って聞いてもらうって


本当に救いになります。


 

話の流れから


ママが小学校で

一番嫌だった出来事ってなあに?

 

って聞かれて

 

思い出したひとつのエピソード。

 

 

これを話すには

 

ちょっと早いような気もしたのですが


もう6年生だし


思い切って話してみました。

 

 

忘れもしない小学校3年生の


2学期の終わり頃のこと


昭和の最後の時代です。


 

体育の授業があり


体育館だったか運動場に


いつも通りに行きました。

 

 

その日


体育をお休みする子が4人もいて


外が寒かったこともあってか


参加しない4人は


教室で自習をして待っていることになりました。

 

 

体育の授業が終わり

 

自分の席にいつものように戻ると

 

机の上に置いてあった筆箱と


椅子にセットされていた


防災頭巾入りの座布団が

 

ボロボロに切り裂かれていました。

 

 

それを見た瞬間


外に聞こえるんじゃないかというくらいに


心臓の鼓動が速くなり

 

目の前で起こっていることが把握しきれず


教室の音が全く聞こえなくなりました。

 

 

その筆箱は1週間ぐらい前に

 

買ってもらったばかりの

 

低学年の子たちが良く使う

 

長方形の薄い綿入りの筆箱で

 

当時大好きだった


ミッフィーちゃんのものでした。




 

特にミッフィーちゃんの部分が

 

ズタズタに切り裂かれていて


顔が原型をとどめておらず

 

内側の綿が飛び出して


その綿も引き抜かれて


机に散乱していました。

 

 

恐る恐る筆箱を触って蓋を開けると

 

中の鉛筆は全て真ん中で折られていて


長さのあるものはさらに小さく折られ

 

消しゴムは小さくカッターで刻まれ

 

プラスチックの定規も


ポキポキに折られていました。

 

 

頭が真っ白になっていると

 

体育を休んで教室に残っていた


1人の女の子が

 

みなちゃん、私じゃないからね?

 

と言ってきました。

 

 

そのまま茫然としていると

 

あっという間に次の授業が始まり

 

全員が席に着きました。

 

 

着席したものの


心臓の鼓動は変わらず速く


何が起こったのか把握できず


でも顔のないミッフィーちゃんを見ていると


突き上げるような悲しみが体の底から


湧いてくるのですが


それを何とか体の底に戻すように


ぎゅーーぎゅーーーと


押し込めることに集中しました。



その作業は苦しかったけれども


全力でやれる唯一のことだったので


その瞬間には救いでもありました。


 

授業はどんどん進み


ノートをとる時間になって

 

折れた鉛筆を指先でつまむのですが

 

指先は震えるし


鉛筆が小さすぎて文字になりません。

 

 

隣の席の男の子が気が付いてくれて

 

先生に言いにいきなよ!

 

って言ってくれたのですが

 

引っ込み思案で内気だった私は

 

授業の途中に席を立ち


先生に1人で言いに行くなんて嫌だったし

 

もしここで伝えたら

 

この状況をみんなに知られてしまうし

 

クラスの子たちに


私の震えるような動揺を見られるなんて

 

堪えられそうにありませんでした。

 

 

でも

 

ふにゃふにゃの字を消そうにも

 

消しゴムはちぎれているし

 

もう何も書けないし


消せもしないし

 

これでは何もできない


防災頭巾はお尻の下にあるから


みんなにバレなくて安心で


どうせなら防災頭巾だけを


ボロボロにしてくれれば良かったのに


と初めてそこで悔しさが込み上げてきました。



 

でも…


バレるのも時間の問題だし


これは先生に言うしかないと

 

絶望的な気持ちになりました。

 

 

意を決して


板書している先生のもとに

 

フラフラと歩いていって

 

先生、書くものがありません

 

みたいなことを伝えました。



伝えながら

 

こんな説明では

先生は分からないだろうな…


と思いましたが

 

体の震えがひどく

 

それ以上話したら


ワーっと涙が出そうで

 

でも泣いたら負けだと思い


唇を噛みしめました。


 

握りしめたこぶしの内側で


食い込んだ爪の痛みが

 

自分を励ますように感じて

 

血がにじむほど手をぎゅっと握りしめました。

 

 

先生は言葉の意味が


やっぱり分からないようで


なんだ立ち歩いて!

今ごろ忘れ物か!


と少し大きめの声で言い


あれこれと私に


質問してきたような気がするのですが

 

記憶はここまで。

 

 

その後の記憶は断片的なもので

 

どこまでが真実かは分からないけれども

 

記憶の限りは

 

クラスに残っていた4人は


女の子1人と男の子3人。


 

女の子が男の子3人に

 

私の筆箱を壊すように話した

 

女の子は指示役で

 

カッターを持ってくるように

 

もっと細かく切るように

 

と言い


男の子たちはそれに従い

 

どんどんエスカレートして


防災頭巾を切っているところで


クラスのみんなが戻ってきたので


慌てて席に戻った。

 

 

私に伝えられたのはこんな内容でした。

 

 

男の子の1人が近所の子で


親同士が知り合いだったこともあってか

 

夜遅くにご両親が我が家に来て

 

母と遅くまで話し込んでいたので

 

その後に先生があれこれと


対処してくれたのだと思います。

 

 

その女の子は

 

クラスで唯一仲私が良くしていた子で

 

次の日からも何ごともなかったかのように

 

一緒に過ごしましたが

 

その日からはいつも心に


垣根があったような気がします。

 

 

その子のお家は

 

家庭環境が少し複雑で

 

ときどきお母さんにつねられたと

 

アザを見せてくれたり


髪を引っ張られたと


抜けてしまった頭皮を見せてくれたり

 

仲がよく優しかったお父さんが


長く闘病されていたこともあって


遅くまで子どもだけで過ごしていることも多く


そのことに心を痛めて


お家のことを良く話してくれていました。


 

誤解を恐れずに言うと

 

クラスに何人も子供たちがいるのに


私にとって友だちと呼べる子は


その子だけだったので

 

私にもその子と


同じような種があって


同じ波長を持っていて


お互いに引き合っていたのだと思います。

 

 

今になって思うのは

 

母に買ってもらったばかりの


ミッフィーちゃんの筆箱に

 

その時たまたま


遠くに住む祖母が

 

名前入りの鉛筆をプレゼントしてくれて


それを新品の筆箱に


綺麗に並べて入れていました。


 

人生で初めて

 

自分の名前が印刷された学用品を見た私は

 

舞い上がったような覚えがあって

 

それをその子に


自慢のように話したのかもしれません。


 

もう30年以上前のことで

 

真実は分からないけれども

 

あの日のことを思い出すと

 

今こうして書いていても

 

胸がつまるような

 

苦しい気持ちが


体の内側から湧きだしてきます。

 

 

あの時はこの気持ちを凍らせて

 

とにかく感じないように頑張ったし

 

誰も話題にしてほしくなかったし

 

傷つく私を見られたくなかったし


みんなの記憶から


このことを消してほしかった

 

それが私の精一杯の防御でした。

 

 

こんなことを正直に話しながら


長女が神妙な面持ちで


ずっと聞いてくれていました。

 

 

ふと

 

あの時のみなこちゃんが

本当にかわいそうだったと思うの


それなのに

良く頑張って

先生に伝えに行ったと思うのよ

 

と言ったら


本当にそうだなと思い

 

運転しながら涙がでそうになり


長女はウンウンと何度も頷いていました。

 

 

私が今でもミッフィーちゃんを好きなのは

 

あの日カッターで切り裂かれた


ミッフィーちゃんを


忘れられないからなのかな。



ミッフィーグッズを見ると


つい買ってしまうけど

 

本当にほしいのは

 

あのときに自分が救えなかったと思っている


オレンジの筆箱についた


黄色いワンピースの


ミッフィーちゃんなのかもしれない。

 

 

こんな話しを長女にした翌日


長女だけでなく次女も一緒に

 

ママ!

ミッフィーの筆箱を2人で作ってあげるよ!


って言ってくれて

 

どんなデザインだったか紙に書いて!


って頼まれたので書いて渡しました。

 

 

人生って不思議なものだなぁと思います。



あの時は深く傷ついて

 

誰も味方はいないと思ったけれども

 

35年も経って娘たちが


当時のみなこちゃんの味方になって

 

こうして寄り添ってくれること


あの時には想像もしてなかった。


 

そして


この年になったからこそ

 

傷ついたみなこちゃんを


自分自身が迎えにいけること。

 

 

私は今でも

 

顔のついたものが

 

傷つけられるのを見ることが苦手で

 

自分では作るけど


キャラ弁を食べるのも苦手

 

食べる時は必ず


一口で一気に食べるようにします。

 


ぬいぐるみもいつか捨てると思うと

 

なるべく買いたくないし


お菓子のパッケージに顔があると


ひっくり返して


目があわないように資源ごみに捨てます。

 

 

それはきっと

 

あの日のミッフィーちゃんが

 

心にあるからなんでしょうね。



人生って10才頃までの


出来事の繰り返しで作られているなって


いつも感じていて


だからこそ


そこに意識を向けて


根本の出来事を救い出し


捉え方を変えていけば


人生はいくらでも変えられるなぁと思います。


 

当時の友人たちを


悪く言いたいのではなくて


人は誰しも未熟だし

 

間違えることもあるし

 

子どもなんて失敗しながら間違えながら


傷つけ合いながら


成長していくものでしょう。



私だって人を傷つけたり


物を壊したり

 

誰かに意地悪をしたり

 

恨んだり


妬んだりしたことなんて

 

数え切れないくらいあります。

 

 

それでも


あれから長い年月を重ねて


自分も成長して大人になった今


この経験から何を学び


何を得ていこう。

 

 

過去は変えられないけど

 

捉え方は変えられて

 

それはつまり


過去を変えられることだと思う。


 

あの出来事があったからこそ

 

感じることのできる


ありとあらゆる感情の全てを


宝物に変えて


これからの人生の糧にしたい。


 

厳しいと評判だった担任の先生が

 

2学期の終業式の日に

 

別室に私を呼んでくれて

 

キティちゃんの定規をプレゼントしてくれました。



いっぱいありすぎて分からないから

良く見る猫のやつにしたぞ


ってぶっきらぼうに


サンリオショップの袋を渡してくれました。



袋にはサンリオの小さいマスコットが


かわいいシールで止められていて


キティちゃんすら知らない


独身で若くて大柄な男の先生が


行き慣れないサンリオショップの


定規売り場の前で


大きな背中を丸めながら


大量の定規を前に途方に暮れながら


私が好きなものは何かと


あれこれ想像しながら選んでくれた後ろ姿が


おさな心に想像できて


深い傷をあたたかい包帯で


保護してもらったような


救われた気持ちになったことを思い出します。



あの痛みがなければ


この優しさに触れられなかったなんて


不思議なものですよね。



その定規は今でも現役で宝物



この定規に


どれだけ人生を救われてきたか分かりません。



思春期も


反抗期も


一人暮らしも


結婚してからも


お母さんになってからも


困った時にいつも触って


力をもらっていました


先生、本当にありがとう。



プレゼントというのは形じゃない


思いなんだと


この定規を見ながらいつも思う。



亡くなった父が


当時名前をつけてくれたものも


そのままになっていて


もう父の字はここにしかなくて


不思議なご縁を感じています。



こうして書くことで


随分とこの出来事が浄化されましたし


ブログという場所があること


読んでくれる方がいることに


とても救われています。



いつもありがとうございます。





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