見ざる聞かざる言わざる、と言います
それは、世にいう三猿です
つまり、とかく人間は自分にとって都合の悪い事や相手の欠点
を、見たり聞いたり言ったりしがちだが、それらはしないほう
がよいという戒め、の意味です
とどのつまり、目と耳と口を慎んで厄難を避ける、という意味
合いがあるのです
でも、本来は三猿では無く四猿だった、と言われています
論語が由来の説のなかで、台北の孔子廟前には、三猿ではなく
四猿像が設置されていた、と言います
論語の「非礼勿視、非礼勿聴、非礼勿言、非礼勿動」とは
・非礼勿視~礼にあらざれば視るなかれ
・非礼勿聴~礼にあらざれば聴くなかれ
・非礼勿言~礼にあらざれば言うなかれ
・非礼勿動~礼にあらざればおこなうなかれ
これは、礼(社会の規範や道徳)に対して反することを「見たり、
聞いたり、言ったりし、おこなってはいけない」という意味な
のです
つまり、三猿に足りない四猿目は、礼に反する行動を取っては
いけない、正しい事を行いなさい、と言う事になります
ですから、三猿より四猿がベストだ、と言う事になるのです
今の世の中、礼(社会の規範や道徳)が軽んじられていることを
痛切に感じるのです
子供から大人まで、イジメや誹謗中傷やフェイクが蔓延してい
ても平気で暮らしているのが今の世の中なのです
国民の代表者たちである国会議員にしても、自分の過ちを一切
認めず改めようともせずに、平気な顔をして国民の前に姿をさ
らしているのです
非礼勿動を完全に無視するような指導者が存在する国の国民は
本当に悲劇としか言いようが有りません