組合 | ambiguouswordsのブログ

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出版社は小規模な会社が多いので、組合がない会社も多い。
組合があっても、近年は活動的ではないところが多い。

出版労連という団体もあるみたいだけど、代表者は誰か、という質問に答えられる出版社勤務の人は1パーセントもいないだろう。
いったいどういった人たちが運営しているのだろう。民主的に選ばれた人たちなのだろうか。

たまに出版労連から政治的メッセージが発せられることはあるけど、大手メディアが取り上げることはない。
出版社の人たちを代表する発言だとは思われていない。


むかし、山登りの師匠は組合の活動家だった。
はげしい闘争をくりかえし、やがて体調を崩し、早世してしまった。
自分よりも他人のために働く、尊敬できる人だった。

だが、ぼくは組合に関心がない。
2000年前後のことだっただろうか、当時赤字が続いていた勤務先で、組合がアンケートを行った。
ボーナスの額はどのくらいを希望するか、という項目があった。
月給を100%とすると、ボーナスは何%ほしいか、というような質問。

ぼくとしては、赤字が続いている状況で、ボーナスをもらうのは難しいのではないかと感じた。
収益が上がっていない原因はぼくたちにもあるのだから、多くは望めないだろうと思った。
そこで、自戒の念をこめて「0%」と記入した。

ところが、組合が発表したアンケート結果を見て驚いた。
100%未満の数字を記入した人はゼロなのだ。みんな100%以上を希望しているのだという。
ぼくの回答は無視されたわけだ。
そういうことを平気でするんだ、と感じた。

その後、過酷な部署にいたとき、欝や病気になる同僚を見かね、組合の執行委員長や執行委員をやっていた同期の男に相談したことがある。
「過労死しかねないサービス残業の多さを労基署に相談したら組合は支援してくれるのか」というような相談に対して、はっきり「できない」と回答を受けた。メール文面も残っている。
やがて、鬱になってしまった同僚は退職、病んだ同僚も転職してしまった。
組合はあてにならないな、と感じた。

また、組合には大会というものがある。
参加できないときは白紙委任状を出すことが求められる。
誰々に委任する、という項目はあるが、書き込んではならないと指示される。
「はい」「いいえ」などという項目にも書き込んでならないと言われる。

本来、委任状というものは誰々に委任するという項目に記入しないと効力を持たない。
白紙委任状を委員から任意の出席者に渡すことができる場合、議決が僅差になりそうな時は、恣意的に白紙委任状を分配することができる。不正につながりかねない。

だけど、組合の執行委員に白紙委任状の扱いはおかしいのではないかと伝えても、協調性がない人扱いをうけてひそひそ言われるだけだった。

他にもいろいろ組合には封建的というか保身的というか、あまり組織を改善する力がないように感じられることがあったから、距離を置くようにしている。

労働者の権利を守ることはすばらしいことだけど、経営者に意見を言う側が、すぐれた知見を持っているとは限らない。
経営陣以上に村社会的で非論理的で硬直的な場合もある。
だからこそ、近年の各社の組合活動は活発ではないのかもしれない。
春闘のニュースなどを目にして、ふとそんなことを感じた。


> 大手の賃上げ2.59%=15年春闘、経団連調査
> 2015 年 4 月 16 日 17:01
> 経団連は16日、2015年春闘で大手企業の平均賃上げ率が2.59%になったとの調査結果を発表した。 
> [時事通信社]