句会 | ambiguouswordsのブログ

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週末に句会があるけど、句がなかなかできない。
無意識に出てくるのは、77の句が多い。
575ではなく。
そういうリズムの体調なのだろうか。
でも77の句は斬新すぎて出せない。

むかしはあらゆる俳句に反発を感じ、気分がわるくなるので
新聞の俳句欄も見なかったけれど、近年はだいぶ落ち着いてきたのか
それなりに各句のすごさも読み取れるようになってきた。


お酒を飲み始めた頃は、理想のお酒というイメージがあり、
ほとんどのお酒はおいしく感じなかった。
だけど、長年飲んでいるうちに、それなりにさまざまなお酒の良さが
わかるようになって来た。
そんな感じに似ている。

はじめてすばらしくおいしいと思った日本酒は、
麻布のイタリアンを借り切って飲み会をしたときに
オーナーに出してもらった磯自慢の大吟醸生。
あの透明感、ふくらみ、フレッシュさ。
バランスのいい奥行きはすばらしかった。

はじめてぼく好みのおいしさだと思ったワインは
学生の頃だっただろうか。池袋のワールドインポートマートの
ギリシャブース(当時)で買ったサントリーニ島のブタリの白ワイン。
蜂蜜のような甘さを感じるけど、火山島ならではのドライさもあり、
フレッシュだけど密度の濃い味わいだった。

でもどちらのお酒も現在ではなかなか手に入らない。
それらを基準にしながらいろんなお酒を飲んでいると、
時には物足りなさを感じてしまうこともある。
すばらしいお酒のイメージが美化されてしまっているのかもしれない。


歴史上の俳句作品にも、すばらしいものがある。
でも、すばらしいと感じる句を見ると、その句の構造の複雑さやバランスが
見えてしまい、とてもそこまでの句は自分には作れないと思ってしまう。
味わうことはできても、作り出すことはむずかしい。

最高のフォルムの車を目にしたとき、そのフォルムに負けないデザインを
作ることができると思う人は少ないだろう。

ぼくにできるのは、すばらしいと思う作品を味わい、分析し、
さまざまなバランスの構造美を認識していくうちに、やがて
それらに負けない作品を作り出す、という地道な作業だろうか。

さて。今夜は少し句集にでも目を通そう。