金木犀 | ambiguouswordsのブログ

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10/4金、東京の住宅街を歩いていると、甘い香りに気づいた。
金木犀の横を通り過ぎるときに、その香りの強さにわれに返る。
街全体にうっすらと香りが漂っているようだ。

金木犀の香りには、奥行きを感じる。
人間の器官で感じ取れるレベルぎりぎりの領域に広がる香りが、
香りの向こう側を想像させる。


見えない世界、感じ取れない世界のことを意識する。
甘く、深く、清楚さと華やかさを併せ持つ豊かな香り。


夜道でその香りに出合うと、ますます感じ取れないものに思いをはせることになる。
街灯で照らされる範囲に、金木犀の正体は見えない。

星も、人間の目には6等星ぐらいしか見られないというけど、
透き通った空気の土地だと、もっと弱い光の星も見られるのではないだろうか。


 金木犀空に見えない星もあり