「大仁ボウル」の「抜け殻」とでも言うべき「大仁ファンパーク」を後に,国道136号を南下し伊豆市,西伊豆町と通過.

 

 

 その大仁ファンパークの前を流れる狩野川は,基本的に伊豆の国市と伊豆市の境界で,大仁ファンパークのある左岸側は本来伊豆市になるのだが,何故か大仁ファンパークの周囲だけが伊豆の国市になっている.

 ただでさえ紛らわしい市の名前なのに,境界線が入り組んでいてややこしい.

 

 伊豆市の月ケ瀬辺りまでは混んでいたが,西伊豆方面に方向を変えたら,流れがスムースになった.

 土肥から西海岸沿いに出る.

 この辺り,何度か来たことがあるな……と思い,確かこの辺で泊まったような記憶も……と思ったのだが,それらしい宿が見当たらず.よくよく考えると,どうやら北隣の旧・戸田(へだ)村に泊まったようで,今回はそちらは通らない.

 それにしても,土肥は現在伊豆市だし,戸田に至っては,何と沼津市だからびっくりする.

 

 そんな中,西伊豆町と松崎町は,未だに「市」にならずに残っている.

 その2つの町の役場がある西伊豆町仁科地域と松崎町江奈地域はすぐ隣に接している.

 

 堂ヶ島を過ぎると,仁科を越えてすぐに松崎町に入った.

 

 そして,国道沿いに「松崎ボウリングセンター」を発見.

 下調べの地図では,国道ではないほうから入るのかと思ったが,国道側にも入口があった.

 パチンコ店との合築のため,駐車場は広い.

 何とも味のある佇まい.

 しかし,ほとんど「松崎ボウル」という表記になっているな…….

 取り敢えず,お邪魔しま~す…….

 

 しかし,外で写真を撮っている間に,場内を「偵察」しに行った長男によると……

 

 「誰もいないんだけど……」

 

 それは「やっていない」ということか……!?

 

 そうではなくて,「客が」ということだった.

 何と,土曜日の午後3時過ぎだというのに「貸切」とは.

 こんなの「ザ・プリンスパークタワー東京ボウリングサロン」くらいでしか経験がない.そして,結局この後2時間ほど滞在したが,とうとう他に客は現れず.

 

 ゲーム料金は,510円/Gらしいが詳細は確認できず.高校生はそこそこ安かったような…….

 また,パックらしきものはなさそうだ.

 大仁で投げられなかったため,正直,今回の「メイン」はここ,と言っても過言ではないから,少々予算が嵩むのは覚悟の上.このセンターの存続に少しでも貢献できるなら,という思いもある.

 

 「2本使いますか?」と訊かれたので,仰せに従い3・4番レーンへ.

 しかし,このセンター,聞くところによると2つの大きなポイントがある.

 

・ ウッドレーンでオイルは「手塗り」

・ 桑田佳祐さんが時々来るらしい

 

 二つ目は,まあオマケではあるけれど,果たして「手塗り」のコンディションを攻略できるのだろうか…….

 ベンチはゆったりとした配置.

 ボールリターンはストレート型.

 そういえば今日は,AMFばかりな気がする…….

 オーバーヘッドモニタは,比較的新しいタイプのようだ.

 ウッドレーンの状態は,割合と良さそうだ.

 

 しかし気になったのがレーン数.

 ここまでの写真でお気付きの方もいるかも知れない.

 

 10番まであるのだが,どういう訳だか2番レーンからしかない.

 奇数って,どういうこと……!?

 なので,一番左のボックスは,こんな感じになる.

 一人で来たら,この2番で投げてみたいかも.

 ……ちょっと落ち着かないかな…….

 よく見る,ベンチ内の操作盤もどこに繋がっているんだか…….

 オーバーヘッドモニタは2番の分しかない.

 

 さて,シューズに合わせて左投げでスタート.

 1ゲーム目の前半は,全くレーンが読めずに試行錯誤.後半で徐々に合わせられ始めたが,137に終わる.

 これは2ゲーム目も続き,どこで曲がるのか全く読めずに撃沈.

 それでも,3ゲーム目は少しはマシになり,最後の10フレでようやくダブルに.

 いや,10フレだから,アメリカンでも同じレーンでのダブルではあるけれど…….

 

 

 とは言っても,このまま左で投げ続けても読み切れるかどうかわからないし,長男とかぶるのでここで左投げは終了しておこう.

 何より,左投げ用として持って来ている唯一の「AccuRiseX」では強過ぎる気がする.

 

 第4ゲームから右投げにスイッチ.

 最初の2球は一歩助走と決めていたのだが……

 何と,これがダブルに……(爆)

 え? もうこれであとはどうでもいい……!?

 

 しかし,その後から普通に投げ始めたものの,右投げだというのにやたらと曲がる.

 そうかと思えば,抜けてしまうことも少なくない.

 

 たまにストライクが出ても,そこから繋がらない.スペアを狙っても,悉く厚かったり薄かったりでスコアにならない.

 

 結局,第6ゲームまで3ゲーム投げたが,トータルが「4の字」どころか「3の字」に……orz.

 

 これは難しい……難し過ぎる……(汗)

 

 割合オイルがあるのに,ハウスコンディションでここまで難しいのは,そうあることではない.

 

 それが証拠に,ここまで長男ですら一度として140に届かなかったのだ.

 

 一応,目安としていた6ゲームは終わった.

 長男は諦めたようで「もういいや」と言うが,筆者は第6ゲームの終盤に,あることに気付いた.

 7フレ(右レーン・4番)でストライクとしたが,8フレ(左レーン・3番)では曲がりが足りずにワッシャーに.

 9フレでは若干当たりが弱く,5-10スプリットになった.10フレも8番が残ったが,これはカバー.しかし3投目はやはり当たりが弱くて,カウントを落とす.

 

 もしかして,遅いと思って中から狙っているのだが,実はそうではないのかも…….

 はっきりとはわからないけれども,何となく細い「ライン」があって,そこが変化する前に正確に投げ込めるなら,可能性はあるんじゃないかと…….

 

 色々考えて,筆者だけ第7ゲームに入ってみた.

 さっきまで15枚目を通していたのを,11~12枚目に変更.スピードを少し落とし気味にして,外へ膨らませてみる.

 左レーンはやや速く,右レーンが遅いので微調整.

 

 1フレは少し厚く入って6-10が残りカバーミス.

 しかしそれでも長男に「何かわかった気がする」と言って投げた2フレから,何とハムボーン!

 そこからは,また変化したのかピンが残り始めたが,その都度計算しながらどうにか繋いだ.

 9フレの2-8をミスしてしまうが,その時点で181.10フレが19本で200UPだ.

 再度ラインを検討して,立ち位置(右爪先基準)25枚目から11枚目を通して5枚目付近でフッキングさせれば……と,値千金のストライクをひねり出す.

 2投目は2番を残してしまったが,これで200UP確定.3投目のカバーにも成功した.

 この難解なレーンコンディションをデュアルレーン方式で,根性の200UP!!

 

 

 いやこれ,やってみるもんだな…….

 

 何だか「諦めないこと」って大事なんだな,と痛感した.

 

 なお,施設には「松崎ボウル」という表記が多く見られたが,スコアシートの表記から「松崎ボウリングセンター」が正式名だと判断した.

 

 ところで,このセンターは午後1時から11時半までの営業だ.

 しかし,スコアシートには「日曜日は8時30分より1,530円にて投げ放題」とある.

 これが正しければ,翌朝(日曜日なので)寄って行こうか,と思ったのだが,開いていなかった…….

 

 精算すると,思ったより安かった.

 7千円くらいするかな……と思っていたので,意外に安いな,と.

 (でもレシートは「松崎ボウル」なのね……)

 

 下段の1,860円は,6ゲームで割ると310円になるから,これが長男の「高校生料金」なのかな……は分かる.

 しかし,上の3,270円が謎.7で割り切れないのだ.

 6で割ると545円と半端だし,そもそも510円/Gだったと思ったから却って高くなってしまう.仮に3ゲームパックがあったと仮定すると,510円を引いて2,760円を2で割って……1,380円ということになるが,これも妙に半端だ.

 5ゲームパックがあるとすると,3,270-510✕2=2,250円ということになるが,これは単価が450円なので,これなのかな…….

 安いな,と思った要因は,長男の(と思われる)分が310円/Gだったことによるのだろうが,立地を考えると良心的な価格だと思う.

 

 実は,泊まった宿からも歩いて3分ほどだった.

 これならば本当に,夕食後に再訪できたかも,と思うのだが,風が強くて大変だったかも知れない.

 この写真は,コンビニエンスストアに行った際に撮影したものだ.

 

 実は,宿からもセンターが見えた.

 こちらは,翌朝に撮影してみたもの.

 

 あまりに難解なレーンコンディションに気を取られて,よく見なかったのだが,場内には桑田佳祐さんが来場した際などの記念品が展示されているという噂もあったので,もし,次に訪問する機会があれば,じっくり見てみたい.

 やり残したのは左投げでの200UPくらい(いやまあ180くらいでもいいけど)だが,その時まで健在でありますように…….