題名を見てください…!
宝塚大劇場雪組公演なんです!!
そう…花組『ポーの一族』以来、5年ぶり、2回目の宝塚大劇場観劇です!!!
た、ただいまーー(号泣)
長かった…ここまでたどり着くのに5年かかりました。
そして、5年前はほぼ観光客気分だった私ですが、現在、宝塚ホテルに2泊3日で3公演を観劇予定という、そこそこなヅカオタになって戻ってきました。
しかもSS席です!
友会さん、ありがとう~。
折角なので、友会先行先着で、2公演追加しました(二次抽選あたらんわ)。
1階11列下手端と、2階2列真ん中です。
SS席が上手よりサブセンだったので、これで上手~下手、さらに1階と2階とまんべんなく見られるという、我ながら素晴らしい配席。
宝塚観光もとても楽しかったので、記録に残したいのですが、まずは公演の感想から語ります!
『Lilacの夢路』
彩風咲奈さん演じるハインドリヒがまさに機関車のように周りの人々を引っ張って、夢である鉄道事業をはじめることで、ドイツ連邦の発展と、人々の幸せをも叶えようという壮大なお話。
ハインドリヒの夢は大きすぎて、達成するのは難題。実際、資金繰りなどで行き詰ってしまいます。
結局、弟や彼女の力で資金が集まるので、一見、ハインドリヒ、何もしてない?ただ大言壮語しただけ?と思ってしまいそうになりますが、大きな要としての役割を果たしている人なんですよね。
無理だと思って、声に出せなかったり、失敗を恐れて踏み出せなかったり…そもそも、そういう考えに行きつかったりする人の方が多いと思います。
技術があっても活かせる場所がないアントンや、事業家のホフマンが、その代表例だと思うのですが、その二人との縁を手繰り寄せたのは、ハインドリヒが率先して旗振り役をして、下地も作っていたからこそ。
夢を描いて、多くの人に具体的な理想と未来を見せることで、一人では成し遂げられないことを、可能にしていく…そんな力強いエネルギーをもったハインドリヒのお役は彩風咲奈さんにピッタリでした。
ただ、強引に行くぞ~のセリフ通り、そりゃあもう、強引に話が進んでいきます。
鉄道事業とエリーゼとの恋、兄弟愛、もう一組の恋愛…だけでも結構盛沢山なのに、そこに差別や格差、女性の活躍などなど、さすがに咲さんでも一公演では解決出来ませんっと言う、重いテーマが三つも四つも絡んでしまったせいで、話が散漫になった気がするのは残念だったかな~。
鉄道事業をはじめることで、それらも解決していこうというのは分かるのですが、そこまで話を広げられると、こちらがそう理解していこういこうと頭を使ってしまうので、逆に舞台に集中できなくなってしまった。
けれども歌と踊り、そしてなんと言っても舞台演出がめちゃくちゃ綺麗で、最後にセットが伏線を回収することに、謎の感動が沸き上がり、最終的に、すごいいい話だった~となります。
ハッピーエンド大好き人間としては、満足度が高いです。
もっとも、舞台機構大好き人間としては、盆は回るけど、セリが全然、稼働しないのがもったいなくてたまりません。ついでに銀橋渡りも渋い。。。
今回、ショーも銀橋渡りが渋くって…確かに銀橋は特別な場所で、あんまり渡らせるのは…派がいるのは知っておりますが、いざ、自分がSS席に座るとなると、銀橋渡り大盤振る舞いして欲しい~!と望んでしまうのです。
SS席はもちろん、素晴らしい眺めでしたが、この公演は2階から見るのも最高でした!
暗闇の中に、幻想的な舞台が浮かび、本当に夢のよう~。
あと、やっぱりドロイゼン家の5人兄弟が揃うと、絵面が強すぎて、こちらも夢みたいな家族だな!となります。最後の+1人も、これまたイケメンだし。
噂の鉄はすごいぞソングが&ダンスに、いきなり踊り出す兄弟たち。楽しすぎた。
兄弟と言えば、次男の朝美絢さん演じるフランツと野々花ひまりさん演じるディートリンデの恋模様のこじらせ具合が琴線に触れまくってしまった…。最後、もうちょっとなんとかしてくれたら、長男カップル抜いたのに。
今公演でトップ娘役として大劇場お披露目の夢白あやさん演じるエリーゼは、とにかくキュート☆
酒場の男装シーンからの~の出会いは、娘役の男装好きにはたまらない。
あと鉄工所の場面は、兄弟と職人がメインなのですが、その後ろでいろいろしているエリーゼが可愛すぎて、目を惹きました。
アントンを迎えて、これから鉄道やるぞ~!と意気込みハインドリヒと職人は歌って踊っている後ろで、エリーゼちゃんもノリノリ~からの、浮かない顔をしているフランツに気づいて「あら?」みたいな顔をしているところとか、職人さんからのアピールに気づいていないところとか。
私が見たときは、手でハートを作って渡される→受け取ったもののよく分からずにヨーゼフに渡しちゃうとか…細かいところまで全部可愛いの!
バイオリニストの夢破れたかもしれないけど、鉄道会社の株主にもなったし、もしかしたら、自分で楽団持って、そこで自分がバイオリンを弾いてもいいし、同じ夢を持つ若い娘さんに託してもいい。
夢は一人だけのものではなく、続ていく~まさにLilacの夢路。そう考えると楽しいなぁ。
冬の仕事を求めて、ハインドリヒに縋り付く隣村の娘役さんの役をやりたい人生だった…。
あと縣アントンが、最後によいお衣装を着せてもらっていて、微笑ましかったです。
『ジュエル・ド・パリ‼』
OPがアパショナード‼形式だぁ~(歓喜)
これ全ツでもやるの?やるのよね~。嬉しい!楽しみ!(まだチケットないけど…)
頭の飾り、どう取って、回収するのか、気になってオペラでガン見した。
毎回、上手に回収されていきました。
そこから、そう!この公演は109期生初舞台公演なのです!
宝塚大劇場のみ、宝塚音楽学校を卒業し、今年入団した生徒たちが全員が同じ舞台に立つ、特別な公演。
お芝居の前には口上が、ショーでは初舞台生ロケットがあります!!
はじめて見たぁ…他所様の家の娘さんで、自分よりも遥かにしっかりしている生徒さんたちなのに、なぜか親のような気持ちになってしまう。不思議。
はじめて初舞台公演を見た109期生は、私にとっても特別な期になるでしょう。
そして、この公演、どうしても2階席が欲しかった理由が、初舞台ロケットの振り付け。お披露目舞台稽古の映像を見た瞬間、これ上からみたら絶対、ハートになるやつだ!!…その通りでした。みんなでハート作ってる~。
あとSS席で見た感想としては、初舞台生って、よくピヨピヨのヒヨコちゃんと表現されているし、今回の衣装がミモザモチーフなのですが、黄色なのでヒヨコっぽいと言われているせいもあって、小さいイメージがあったのですが…そんなことはない!
銀橋を渡って帰るところを間近に見たら、みんなデカい!当たり前だけど長身揃い!!
娘役だって、私よりみんな身長高いわ…きっと…。
そんな可憐な初舞台生も、2、3年すると立派なジェンヌさんになるからすごいわ~。
カンカンでさ~(唐突)、あんまり前情報を入手しないまま見ていたら、娘役さん??あれ…見たことあるけど、娘役さん??となった人がいて、えっ?まさか?と次の公演までの間にパンフレットで確認したら、カンカンレディの真那さんとあすさんでした…お芝居でのお鬚が似合うダンディな男役さんから、こんな可憐な娘役まで…タカラジェンヌならではの幅広さ。
それにしてもファイアー・フィーバーから、雪組は結構な上級生が足上げに参加していて、大変だろうけど、見る方は、楽しいです。
男役の女装と言えば、噂のびっくり和希さんが…ががが。
和希さんは歌声に瞬発力があって、歌い出した瞬間に場の空気が一気に変わる感じがしますね。
ジュエル・ド・パリ‼は全体的にクラシカルな構成で、曲も宝塚でお馴染みのものをアレンジしてあります。
初舞台生ロケットはモン・パリ。
若手場面のバスティーユでは、ラ・マルセイエーズ。『ベルサイユのばら』のロケットでも使われていますが、国歌なんですよね。冷静に考えると、割とすごい。
縣さんを中心に踊る後ろで、三色旗をイメージしたキラキラなテープ?が垂れ下がってくるんですが、この真ん中の部分で、全ツ用の写真撮ってますよね??
この全ツ用ポスターのピンクの総スパンコーの咲さん、これまたよく似合っていて格好良かったわ~。
加えて、黒と白のモダンなお衣装&鬘、宮廷服&長髪、フル装備キラキラ黒燕尾に、ラテンのフリフリ金色も、デュエットダンスの真紅も、こんなに字面が強いお衣装揃いなのに、全部、すさまじいほど似合う。
もはや天賦の才能。
それに加えて、男役芸も磨き抜かれていて、銀橋の目線の動かし方が、劇場全部のお客さんと目が合った気分にさせるよね、というもので、いつものアトレック越しではなく、肉眼でその様を見た私は、やたらと感動してしまったのでした。
ちなみにSS席は、思ったほど目線は合わなかった。あんまり近すぎて、どこを見ていいのか分からなくなって、目線が泳いでしまったからかもしれない。でも、目線が合ったと思った場合、それは確かに合っている感じはしました。
2階2列センターは、めちゃくちゃ目線が合った”気分”になれます。
遠慮なく、アトレックでガン見出来るからだと思う。あと、大階段の上の方だと、ちょうど2階席の高さと合うから。2階前列真ん中は、満足度が高かったです。
お芝居もショーもザ・タカラヅカ的な演目で、ショーは全ツに持っていくのにピッタリですね(チケットはまだ無い…)。
折角ならば、何か…王冠とか扇とか…何か応援小道具を作って欲しかった…。
けれども王冠と同じく全ツだけ使用はちょっと遠慮して欲しい。
いきなりだと準備が間に合わないから。