それでも双子ちゃんの存在を無くすのは

どうも気が引けていたので、

和尚さまに相談したら、


過去帳を作ればいい」


とアドバイスをしてくれました。





「ご実家のお仏壇やお位牌を

あなたの嫁ぎ先や新婚家庭に置くのは

良くないけれど、

過去帳は置いてもかまわない」


と、教えてくれました。




新しい過去帳を用意しておいたので、

和尚さまに

長男おじさんの死産した子ども以外の、

祖父の母、祖父母、双子ちゃんたちが

亡くなった日付欄に、

皆んなの戒名を書いてもらいました。




全てのお位牌とお仏壇の御本尊さまを

お寺で供養してもらい、

実家には空っぽになったお仏壇だけが残りました。

過去帳だけをそのお仏壇に飾り、

毎日、水を変え、蝋燭と線香を灯しました。




結婚してしばらくは父もいるので、

そのままにしていましたが、

数年後に父が亡くなったときに葬儀屋さんに

お仏壇の魂抜きと処分をお願いしました。

父は


「自分が亡くなっても位牌は作るな。

法要もしなくていいから。永代供養にしてくれ」


と言っていました(法要はしています)。




そして父の四十九日法要が終わってから

過去帳の日付欄に父の戒名を書き足すとき、

とても驚きました。

双子ちゃんの、先に亡くなった嫉妬している方

と言われている子の戒名が、

同じ日付欄に書かれていたのです。





つづく…