今回はBリーグからプレイオフ決勝の琉球ゴールデンキングスと広島ドラゴンフライズのカードをピックアップ。
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1戦目
琉球はインサイド、アウトサイドともに高確率で得点して序盤から広島を引き離す絶好のスタートを切る。
広島はTOが大量に出た上にFG20%、FTは半分とオフェンスが上手く展開出来ず18点ビハインドで折り返す。
琉球はインサイドのフィニッシュを広島に阻まれるが、アウトサイドシュートを高確率で決めてさらに突き放す。
広島はオン3を有効活用してインサイドで高確率にフィニッシュしていくが、ORやルーズボールを取りきれず12点差で敗北となった。
チームスタッツは3Pが琉球15/33で45%、広島は8/21で38%と確率と成功数で琉球が上回った。
2Pは琉球が11/27で41%、広島は17/44で39%と確率は琉球で成功数は広島が上回った。
FG全体では琉球が26/60で43%、広島は25/65で38%と確率と成功数で琉球が上回った。
FTは琉球が7/9で78%、広島は4/8で50%と確率と成功数で広島が上回った。
リバウンドは琉球がOR14本のトータル38本、広島はOR17本のトータル38本で広島が優勢だった。
TOは琉球が12個、広島は11個で広島が上回った。
その他気になるスタッツとしてファストブレイクポイントが琉球10点に対して広島2点。
TOポイントが琉球12点に対して広島17点。
セカンドチャンスポイントが琉球8点に対して広島17点だった。
個人では琉球の今村が3Pのみで15点と4リバウンドで得点を牽引。
岸本がシュートとドライブで14点と4リバウンドに2アシストを記録。
広島はケリー・ブラックシアーがドライブやダイブなどで15点とチームトップの8リバウンドにチームトップタイの4アシストで活躍。
山崎はシュートとFTで10点と3リバウンドに1アシストを記録。
2戦目
琉球はインサイドでのフィニッシュなど2Pをパーフェクトで決めるが、TOが大量に出てビハインドから入る。
広島はアウトサイドシュートを高確率で決めるが、2Pが全滅してTOが多く出るなど急失速して逆転される。
琉球はORを大量に取ってポゼッションを確保するが、TOも大量でオフェンスのリズムを掴めず逆転される。
広島はディフェンスからリズムを掴むとミドル、ロングと勝負所で見事な集中力から各選手が決めて突き放すと9点差でイーブンに戻した。
チームスタッツは3Pが琉球10/34で29%、広島は11/18で61%と確率と成功数で広島が上回った。
2Pは琉球が12/26で46%、広島は15/38で39%と確率は琉球で成功数は広島が上回った。
FG全体では琉球が22/60で37%、広島は26/56で46%と確率と成功数で広島が上回った。
FTは琉球が9/10で90%、広島は9/15で60%と確率は琉球で成功数は同じだった。
リバウンドは琉球がOR12本のトータル35本、広島はOR8本のトータル33本で琉球が優勢だった。
TOは琉球が14個、広島は10個で連日広島が少なかった。
その他気になるスタッツとしてペイント内得点が琉球24点に対して広島14点。
TOポイントは琉球6点に対して広島23点。
セカンドチャンスポイントは琉球13点に対して5点だった。
個人では琉球のヴィック・ローが3PとFT中心にゲームハイの16点と6リバウンドに2アシストで活躍。
アレン・ダーラムはドライブやシュートなどで11点と5リバウンドにチームトップの7アシストを記録。
勝った広島はドウェイン・エバンスがシュートやドライブなどでゲームハイタイの16点とチームトップタイの6リバウンドにチームトップの5アシストで3部門トップの大活躍。
山崎はシュートを高確率で決めて14点と2リバウンドに1アシストで貢献。
3戦目
琉球は序盤からインサイドでのフィニッシュやシュートタッチに苦しみ、ディフェンスでもシュートを決められビハインドから入る。
広島はFGのほとんどがアシストのチームオフェンスからインサイドでもアウトサイドでも高確率で決めてリードを広げる。
琉球は一向にシュートタッチが上向かず、TOも頻発するが、ディフェンスで耐えて点差はそのままキープ。
広島はTOが多く出るが、それ以上のTOを出させてディフェンスで完封するとファウルゲームも凌いで15点差の圧勝で優勝を決めた。
チームスタッツは3Pが琉球4/24で17%、広島は9/26で35%と確率と成功数で広島が圧倒。
2Pは琉球が14/32で44%、広島も14/32で44%で同じだった。
FG全体では琉球が18/56で32%、広島は23/58で40%と確率と成功数で広島が上回った。
FTは琉球が10/13で77%、広島は10/14で71%と確率は琉球で成功数は同じだった。
リバウンドは琉球がOR14本のトータル37本、広島はOR12本のトータル35本で琉球が優勢だった。
TOは琉球が19個、広島は13個で琉球は多過ぎた。
その他気になるスタッツとしてTOポイントが琉球10点に対して広島17点だった。
個人では琉球のヴィック・ローがミドルやロングなどでゲームハイの16点と2リバウンドに1アシストで活躍。
今村はドライブやFTなどで10点とチームトップタイの7リバウンドに2アシストを記録。
勝った広島はドウェイン・エバンスがドライブやポストプレイなどでフィニッシュやFTに繋げてチームハイの13点とチームトップの9リバウンドに3アシストでマルチに活躍。
中村はシュートやドライブなどで12点で貢献。
総括
1戦目では両チームともにシュートが高確率で決まっていたが、広島はスイッチのミスやヘルプへ行き過ぎたところでオープンのシュートを打たせたのとアンラッキー的なシュートが続いたのが高確率と15本もの3P被弾に繋がった。
インサイドでのフィニッシュでは両チーム上手く守っていたが、アウトサイドの部分で差が出た。
また、広島はルーズボールを取りきれない場面が多く、ルーズボールを追った結果フリーなシュートやイージーなフィニッシュが産まれていたので取りきれないのは勿体無かった。
FTも半分しか決めておらず、アテンプトが少ないからこそ確実に決めておきたかった部分ではある。
2戦目では広島が序盤から高確率でシュートを決める出だしで入るなど前日と違う入りを見せ、2Qでの失速はあったものの後半から今季の持ち味であるディフェンスでリズムを掴むとシュートを最後まで高確率雨で決め切った。
TOポイントの17点差が非常に大きく、広島のディフェンスが効いている証でもあった。
後半の大事な場面で山崎、中村、上澤、エバンス、メイヨと特定の選手でなくそれぞれの選手がミドルやロングを決めていたのも素晴らしかった。
反対に琉球はミスが多い上に無駄なオフェンスファウルの多さなども勿体無かった。
3戦目では序盤から広島のディフェンスが鉄壁だった上に広島が思い切りの良いシュートでリードから入れたのが良かった。
後半に入っても広島のディフェンス強度が高いままだったので3Qで広島のオフェンスが停滞してもチームが崩されることはなかった。
TOを19個も奪っていることが広島のディフェンスレベルを表しており、3戦とも広島の方がTOが少なかったのは大きなアドバンテージだった。
終盤にオフェンス面で本来の力を発揮出来ていなかったエバンスが1対1からドライブとポストプレイでフィニッシュしたのは流石で、あの2回のオフェンスで勝負が決まった感さえあった。
寺嶋を欠いてプレイオフ進出も厳しいと思っていたチームで優勝したのは見事という他なく、ミリングHCの手腕や寺嶋不在を埋めた中村をはじめ選手のステップアップも素晴らしかった。
年々成績を上げての優勝もそうだが、昇格チーム初の優勝は大快挙でしかない。
個人的に選ぶファイナルMVPは攻守で安定感あるプレイをしていた中村と高確率でシュートを決め続けた山崎も捨て難い、やはり確率は良くなくても大事な場面で勝負に行って決めつつリバウンドやディフェンスでも貢献の大きかったエバンスを推したい。
個人的なシーズンのMVPはニュービルで、リーグ全体のベスト5は齋藤、比江島、ニュービル、ホーキンソン、ムーニーとしたい。
これで今季は終わりとなるが、プレイオフ出場チーム以外での勝率5割チームが栃木だけだった昨季と違って勝率5割以上で終われたチームが多かったのは良かった。
来季の実現が無理なのを分かった上で願望を言わせてもらうなら、だいぶ資金力あるチームが増えてきて上位チームの実力格差も縮まっていると感じるのでプレイオフ出場チームを各地区3チームとワイルドカード3チームにして12チームになっても良い頃合いかと思う。
また、プレイオフトーナメントの振り分けも全体の勝率順位で分けた方が個人的には面白いと感じる。
既に来季に向けてチーム作りを始めているチームのあるので、今日から始まる本格的なオフシーズンも各チームの動向に注目したい。