今回はBリーグからプレイオフSFの名古屋ダイヤモンドドルフィンズと広島ドラゴンフライズのカードをピックアップ。


QFはこちら『Bリーグ23-24 プレイオフQF 名古屋ダイヤモンドドルフィンズvsシーホース三河』今回はBリーグからプレイオフの名古屋ダイヤモンドドルフィンズとシーホース三河の愛知ダービーをピックアップ。RS最終節はこちら『Bリーグ23-24 36節 シー…リンクameblo.jp



関連リンクはこちら『Bリーグ23-24 開幕前総評まとめリンク』いよいよプレシーズンが終わり、Bリーグが開幕するので今季個人的に注目する11チームと知っている新外国人選手についての開幕前総評記事をまとめてみた。昨季は怪我人…リンクameblo.jp



ともにチーム歴代最高成績が既に確定している

両者の試合でどちらが勝っても初の決勝進出チームが誕生する試合が3戦目まで縺れる激戦になった。



1戦目


名古屋はTOが多く出るが、インサイドでもアウトサイドでも高い決定率を見せつつディフェンスでも冴えを見せて大量リードから入る。


広島もインサイド、アウトサイドともに高確率でオフェンスを建て直すが、大量のTOからイージーな失点が増えてビハインドが広がる。


名古屋はTOが止まらず連続失点を喫するばかりか、高かった決定率も急降下し10分で3点しか取れず大ブレーキとなる。


広島は名古屋の猛反撃に遭うが、シュートを高確率で決めつつファウルゲームのFTも全て決め切ると4点差で逃げ切った。


チームスタッツは3Pが名古屋11/38で29%、広島は10/26で38%と確率で広島、成功数で名古屋が上回った。


2Pは名古屋が18/28で64%、広島は20/38で53%と確率で名古屋、成功数で広島が上回った。


FG全体では名古屋が29/66で44%、広島は30/64で47%と確率と成功数で広島が上回った。


FTは名古屋が6/11で54%、広島は9/11で82%と確率と成功数で広島が上回った。


リバウンドは名古屋がOR17本のトータル39本、広島はOR12本のトータル31本で名古屋が優勢だった。


TOは名古屋が16個、広島は13個で名古屋はミスが多すぎた。


その他気になるスタッツとしてファストブレイクポイントが名古屋14点に対して広島0点だった。


個人では名古屋のスコット・エサトンがダイブやドライブなどでチームハイの14点とチームトップの9本にチームトップタイの5アシストで3部門トップの大活躍。


須田はシュートを高確率で決めて12点と2リバウンドに4アシストを記録。


勝った広島はケリー・ブラックシアーがシュートやドライブなどでゲームハイの21点と2リバウンドに4アシストで得点を牽引。


中村はシュートやドライブなどで17点と3リバウンドに1アシストで貢献。



2戦目


名古屋は前日同様にインサイド、アウトサイドともに高い決定率で序盤から大量リードの入りとなる。


広島はアウトサイドシュートを高確率で決めるが、ミドルやゴール下でのフィニッシュを阻まれ大量ビハインドで折り返す。


名古屋は3Pの高確率を維持するが、2P%は落ちてしまい、TOも出るなど広島の追い上げを食らう。


広島は名古屋の大量TOから徐々に詰めていくが、ペイントを攻めきれず7点差でシリーズをイーブンに戻された。


チームスタッツは3Pが名古屋12/34で35%、広島は10/25で40%と確率は広島、成功数は名古屋が上回った。


2Pは名古屋が17/29で59%、広島は18/42で43%と確率は名古屋、成功数は広島が上回った。


FG全体では名古屋が29/63で46%、広島は28/67で42%と確率と成功数で名古屋が上回った。


FTは名古屋が14/17で82%、広島は11/14で79%と確率と成功数で名古屋が上回った。


リバウンドは名古屋がOR13本のトータル38本、広島はOR12本のトータル33本で名古屋が優勢だった。


TOは名古屋13個、広島11個で前日に引き続き名古屋はミスが多かった。


その他気になるスタッツとしてファストブレイクポイントが名古屋13点に対して広島1点だった。


個人では名古屋のスコット・エサトンがダイブやポストプレイなどでゲームハイの18点とチームトップの7リバウンドに1アシストで2部門トップの大活躍。


レイ・パークスはシュートやドライブなどで14点と5リバウンドに2アシストで貢献。


負けた広島はドウェイン・エバンスがシュートやドライブなどでゲームハイの25点とチームトップの9リバウンドにチームトップの6アシストで3部門トップの大活躍。


山崎はミドルやロングを高確率で決めて16点と1リバウンドを記録。



3戦目


名古屋はこれまでと違いインサイド、アウトサイドともに決定率が低くビハインドから入る形となる。


広島はインサイドで高いフィニッシュ率を誇るが、名古屋にFTを与えたことなどもあり詰められる。


名古屋は齋藤の離脱で窮地に立たされるが、アウトサイドシュートを高確率かつ大量に決めて逆転に成功。


広島は焦らずディフェンスから流れを掴むと山崎とエバンスが勝負強さを見せて逆転に成功して決勝進出を決めた。


チームスタッツは3Pが名古屋13/39で33%、広島は13/32で41%と確率は広島で成功数は同じだった。


2Pは名古屋が14/24で58%、広島は15/28で54%と確率は名古屋で成功数は広島が上回った。


FG全体では名古屋が27/63で43%、広島は28/60で47%と確率と成功数で広島が上回った。


FTは名古屋が6/12で50%、広島は10/15で67%と確率と成功数で広島が上回った。


リバウンドは名古屋がOR12本のトータル36本、広島はOR8本のトータル33本で名古屋が優勢だった。


TOは名古屋が11個、広島は9個で3戦続けて広島の方がミスが少なかった。


個人では名古屋のレイ・パークスがシュートを高確率で決めてチームハイの20点と3リバウンドに3アシストで得点を牽引。


須田は3Pのみで12点と2リバウンドに2アシストを記録。


勝った広島はドウェイン・エバンスがシュートやドライブなどでゲームハイの28点とチームトップの7リバウンドにチームトップの6アシストで3部門トップの大活躍。


山崎はミドルやロングを高確率で決めて19点との3リバウンドに1アシストで貢献。



総括


1戦目では前半は完全に名古屋の試合であったが、RSから名古屋の課題であったTOから流れが一気に広島に傾いた。


TOから名古屋の失点が増えるだけならまだしも、名古屋の得点自体も3点のみに留まるなどオフェンス全体の決定率が落ちるなどバスケにおいて流れが変わると展開がここまで大きく変わるという怖さと面白さが表面化したような形だった。


名古屋はORを大量に取っていたのでTOが多い分を取り返すチャンスもあったが、広島のディフェンスにも勢いを与えることになってしまい、シュートが落ち続けた。


FTが半分ほどしか決まらなかったのも痛かった。


逆に広島は前半の大差から見事なカムバックだった。


2戦目では反省を活かしたのか名古屋が前日同様に前半で圧倒し、後半詰められこそしても勝ち切ってリベンジに成功した。


TOは変わらず名古屋の方が多かったが、前日からは減らしており、FTもしっかり8割以上決めて負け試合からの修正が見られた。


名古屋は2Pより3Pの方がアテンプトが多く、どちらも高確率だったのに対して広島はアテンプト比がかなり多かった2Pが5割以下でかなり低かったのも影響した。


3戦目では広島が高確率でシュートを決めつつ、2戦連続で名古屋に大差を付けられて広島はほとんどなかったファストブレイクポイントで名古屋を上回るなど勝つべくして勝った印象。


4Qで名古屋が時間は十分あるのに焦って須田が難しいシュートを打ち続けて外しまくったのとは対照的に広島は落ち着いてエバンスと山崎が確実にシュートやフィニッシュに繋げていたのも印象的だった。


名古屋はORが多くても難しいシュートを選択していたのとFTを決めきれなかったことが勿体無かった。


これで広島は決勝進出であり、ワイルドカードから各地区1位を倒してなので勢いも実力も疑いようがない。


寺嶋が離脱した状態でプレイオフ進出も難しいと思っていたのでまさか決勝まで行くとは全く予想出来なかった。


ここまで来たら広島の初優勝が見たい。


負けてしまった名古屋は今季も残念ながら怪我人に泣かされてしまった。


フランクスがいなくなってバランス的に組み合わせにくいスミスとソアレスで戦って地区1位からプレイオフに出場して歴代最高成績となったので報われて欲しかったが、齋藤まで欠くことになってしまっては流石に厳しかった。


本当にリーグ屈指の運の悪さとしか言いようがないほどの怪我人の多さで同情するしかない。


また、RSから多かったリーグワーストクラスのTOの多さはプレイオフにも持ち越しており、3戦全てで広島より多くTOが出るなど最後までTOの多さを改善出来なかったのも響いた。


それでも今季は逆境を乗り越えてのSF進出だったので来季こそは万全な状態で決勝まで行けることを期待したい。