今回はユーロリーグ20節からパナシナイコスとアナドゥル・エフェスのカードをピックアップ。


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現在7位でプレイオフ圏外の健闘を見せるパナシナイコスと15位で資金力やロスターからの期待からは程遠いエフェスの試合は勢いの差が現れる結果になった。



1Q


パナシナイコスは先制されるが、12-0のランで巻き返して3Pを75%で決めるなど抜群のシュートタッチで主導権を握る。


エフェスはFTを決められなかった上にインサイド以外で十分な得点源を作れなかったことが災いして11点ビハインドで終える。


パナシナイコスはグリゴニスの4点プレイ含め3連続3P、グラントのドライブ、ナンとグリゴニスの3Pなどで得点。


エフェスはP&Rからオチュールの連続ダイブ、ラーキンのドライブと3Pなどで得点。



2Q


パナシナイコスは引き続きアウトサイドシュートを超高確率で決めた上に2Pも73%の効率的オフェンスでリードを広げる。


エフェスはORを大量に取ってアウトサイドシュートを高確率で決めるが、インサイドの決定率の差で16点ビハインドに話されて折り返す。


パナシナイコスはスティールからグラントのブレイク、レソートのポストプレイ、アンテトクンポのC&F、スルーカスの3P、グリゴニスのドライブ、グラントのドライブなどで得点。


エフェスはバボアの3Pとフローター、プライスのC&F、ブライアントのドライブなどで得点。



3Q


パナシナイコスはTOが多く出てアテンプトを6本に抑えられるなどオフェンスで苦戦して詰められる。


エフェスは引き続きアウトサイドシュートを高確率で決めつつFTも多く貰ってパーフェクトで決めるなど11点ビハインドに詰めて最終Qへ。


パナシナイコスはグリゴニスの連続3P、レソートのカット、グリゴニスの3Pなどで得点。


エフェスはトンプソンとプライスの3P、トンプソンのFTなどで得点。



4Q


パナシナイコスはオフェンスの復調が見られない代わりにインサイドをディフェンスで抑えてリードをキープ。


エフェスは大量に3Pを打って高確率で決めるが、インサイドでほとんど得点出来ず7点差で敗北となった。


パナシナイコスはアンテトクンポのアリウープ、ナンのドライブ、アンテトクンポのアリウープ、バボアの連続3P、グラントの3P、スルーカスのFTなどで得点。


エフェスはラーキンの3P、バボアの4点プレイとFT、ラーキンのドライブなどで得点。



チームスタッツ


チームスタッツは3Pがパナシナイコス13/23で56%、エフェスは14/34で41%と確率でパナシナイコス、成功数でエフェスが上回った。


2Pはパナシナイコスが15/28で54%、エフェスは13/31で42%と確率と成功数でパナシナイコスが上回った。


FG全体ではパナシナイコスが28/51で55%、エフェスは27/65で41%と確率と成功数でパナシナイコスが上回った。


FTはパナシナイコスが14/17で82%、エフェスは8/11で73%と確率と成功数でパナシナイコスが上回った。


リバウンドはパナシナイコスがOR3本のトータル28本、エフェスはOR14本のトータル33本でエフェスが優勢だった。


TOはパナシナイコスが11個、エフェスは9個でエフェスのミスは少なかった。



個人スタッツ


個人ではパナシナイコスのマリウス・グリゴニスが3P7/9などでゲームハイの24点と4リバウンドに3アシストで得点を牽引。


ケンドリック・ナンはシュートを高確率で決めて14点と2リバウンドに3アシストで貢献。


負けたエフェスはロドリック・バボアがシュート中心にチームハイの16点と4リバウンドに1アシストで活躍。


ティボア・プライスはシュートを高確率で決めて13点とチームトップの11リバウンドに2アシストでダブルダブルを記録。



総括


両チームともにTOが少ない上に3Pが高確率で決まるなどオフェンスの質が高い試合だった。


特にグリゴニスのシュート力は相変わらず優れており、レソートとともにユーロリーグで過小評価されている選手の1人だと感じる。


それでもハイスコアにならないところがユーロリーグらしい部分でもあった。


スタッツ的にはエフェスはOR大量でTOも少なく、FG差も1本なので負けたのが不思議なくらいであるが、パナシナイコスのペリメーターとペイントディフェンスが見事だった部分とFTをエフェスが貰えなかったのが勝敗の分かれ目だったように思う。


エフェスは今季ラーキンが戻ってきて前半いなかったプライスの復帰、シーズン前にはウィリス、ジョーンズ、トンプソンとスーパープレイヤーを獲得してシーズン中にもドームを引き抜くなど凄まじい補強をしたが、プレイオフ戦線からはかなり遠い位置にいる。


かつて連覇していたチームからは想像出来ない凋落ぶりであり、これほどの豪華ロスターでもこういうチーム状況になるのがハイレベルなユーロリーグの恐ろしい部分でもある。


エフェスはこれだけのメンバーが集まって昨季から勝ててなくなったのはミチッチがいなくなったのと同時なので穴が埋まっていないということなのかもしれない。


パナシナイコスは未だにプレイオフ圏内に留まっており、レソートやナン、エルナンゴメスなどを補強した効果が出ているとはいえ資金力やロスターからしたら良い意味でロスター以上の成績になっていると感じる。


このままパナシナイコスがプレイオフ圏内をキープ出来るのならサプライズとして面白いので是非好調を維持してほしい。