今回はスペインACB17節からバレンシアとグラン・カナリアのカードをピックアップ。


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徐々に順位は下がりつつあるが4位で未だ上位のバレンシアと5位のグランカナリアで上下戦となる試合は両者のオフェンス力が見える形になった。



1Q


バレンシアはTOが多く出るが、インサイドでもアウトサイドでも高確率でFG77%で終盤に13-0のランを出すなど大幅リードする。


グランカナリアはバレンシアのTOからトランジションで有効的に得点するが、ハーフコートオフェンスが機能せず7点ビハインドで終える。


バレンシアはジョーンズとヨヴィッチのドライブ、オジェレイの3P、デイビースのC&F、オジェレイのベースラインカットと3P、イングリスの3Pとポストプレイ、ロバートソンとパンゴスのドライブなどで得点。


グランカナリアはアルビシーの3P、ハップのポストフックとアリウープ、スロウターのブレイク、アルビシーの3P、ハップのブレイクとポストプレイなどで得点。



2Q


バレンシアはアウトサイドシュートが入らなくなり、トランジションなど2Pを中心に得点源とする。


グランカナリアはTOが多く出るが、3Pを67%の超高確率で決めて得点源にすると6点ビハインドに詰めて折り返す。


バレンシアはプラディラのブレイク、ロバートソンのドライブ、イングリスのミドル、オジェレイのブレイク、デイビースのミドル、ヨヴィッチのカット、デイビースのミドルなどで得点。


グランカナリアはペロスの3P、クラジッチのドライブ、スロウターの3Pとカットからの3点プレイ、ペロスとサルヴォの3P、ハップのブレイクなどで得点。



3Q


バレンシアはTOこそ少ないが、引き続きアウトサイドシュートは低調かつFTも有効活用出来ずに逆転される。


グランカナリアはアウトサイドもインサイドも高確率でFG60%からオフェンスを展開すると2点リードに逆転して最終Qへ。


バレンシアはジョーンズのステップバックミドルとC&Fとドライブ、イングリスのフェイドアウェイミドル、ロペスのコーナー3Pとカット、パンゴスの3Pなどで得点。


グランカナリアはハップのポストフック、スロウターのターンアラウンドミドル、ブルッシノのトランジション3P、スロウターのOTD3P、ラマーズのC&S3Pとアルビシーのプルアップ3P、ラマーズのカットと3P、ペロスのフェイドアウェイミドルなどで得点。



4Q


バレンシアはシュートをほとんど打たずペイントアタック中心に攻めて高確率を記録するが、TOも大量に出てしまう。


グランカナリアは終盤にバレンシアの大量TOから9-0のランに繋げるなど同点から突き放して7点差で勝利した。


バレンシアはプラディラのミドル、ロバートソンのドライブ、ロペスのブレイク、デイビースのブレイクからの3点プレイ、オジェレイのドライブ、ロペスとデイビースのC&Fなどで得点。


グランカナリアはスロウターとペロスのロング3P、ハップのポストフック、ペロスの3Pとスロウターのステップバック3Pとプルアップミドル、アルビシーのドライブ、ペロスのベースラインカットなどで得点。



チームスタッツは


チームスタッツは3Pがバレンシア5/14で36%、グランカナリアは14/30で47%と確率と成功数でグランカナリアが上回った。


2Pはバレンシアが26/43で60%、グランカナリアは17/29で59%と確率と成功数でバレンシアが上回った。


FG全体ではバレンシアが31/57で54%、グランカナリアは31/59で52%と確率はバレンシアで成功数は同じだった。


FTはバレンシアが12/18で67%、グランカナリアは10/14で71%と確率はグランカナリアで成功数はバレンシアが上回った。


リバウンドはバレンシアがOR6本のトータル32本、グランカナリアはOR3本のトータル23本でバレンシアが優勢だった。


TOはバレンシアが16個、グランカナリアは10個でグランカナリアはミスが少なかった。



個人スタッツ


個人ではバレンシアのダミエン・イングリスがシュートやポストプレイなどでチームハイの14点とチームトップに8リバウンドにチームトップタイの4アシストで3部門トップの大活躍。


セミ・オジェレイはシュートやブレイクなどで13点と4リバウンドに1アシストで貢献。


勝ったグランカナリアはAJスロウターがシュートをレンジ問わず高確率で決めてゲームハイの28点に3リバウンドと5アシストで大活躍。


ピエール・ペロスはシュートやカットなどで16点と3リバウンドに2アシストで貢献。



総括


ミスが少なくシュートを高確率で決めたグランカナリアが格上のバレンシア相手に逆転勝ちする見事な試合だった。


特に同点まで追い付かれたクラッチタイムでの9-0のランはディフェンスから流れを作って素晴らしかった。


バレンシアは2Q以外コンスタントにTOが出ていた印象で、トランジションから失点を何度も喫するなどTOが痛手になった。


スロウターの大爆発があったにせよ、ディフェンス面でもスロウターに留まらずグランカナリアのTOを多く誘発出来なかった点などバレンシアは良い流れを後半作れなかった。


パンゴスのパフォーマンスが高くないのも懸念で、チームも負けが少し込みつつあるのは気掛かりではある。


とは言え、バレンシアがプレイオフを逃す可能性はないと思うので上位枠をこのままキープするか、下位枠でプレイオフに進むことになるのか微妙な立ち位置なので今後も注目したい。


グランカナリアはバレンシアまで1ゲーム差に迫り、流石に昨季のユーロカップ王者のチームがベースなだけのチームという感じで調子を上げている。


メンバー的にもハップやシュルナなどユーロリーグでも問題なくプレイ出来そうな選手が揃っている上にユーロリーグ経験者のスロウターやラマーズなどが入って豪華な布陣である。


このチームでも現状5位というのがACBのタレント充実ぶりとレベルの高さが窺える。


バレンシアを追い抜いて上位枠に滑り込むか後半戦こちらも注目したい。