今回は現地16日から開幕するフランス1LNBの注目チームや注目選手、優勝予想について。


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昨季のLNB3連覇を目指していたアスベルがSFでウェンバンヤマ擁するルバロアに敗れ、ルバロアも急成長チームのモナコの牙城を崩せずスーパータレント軍団のモナコが順当に優勝した。


今季リーグ全体に大きく関わることとしてウェンバンヤマがいなくなったことはルバロアだけでなく他のチームにも多大な影響を与えてパワーバランスが変わるのは間違いない。


そんな王者交代とスーパープレイヤーのいなくなった転換点とも言える今季LNBで個人的に注目するチームが以下。



モナコ


昨季王者で2シーズン前あたりから資金力を大幅に増やし出して急激に強くなった新興勢力。


昨季はリーグ優勝に加えてユーロリーグでも参戦2年目にしてバルサを倒して3位という急スピードで脅威的な成績と成長を見せた。


スペイン2強やトルコ2強、ミラノなどヨーロッパトップクラスのロスターに比肩するロスターを揃えるチームになっており、今季のメンバーも国内では別格すぎるものになっている。


まず、退団した選手ではフィジカルからペイント内で高いフィニッシュ力を誇るモニークとアンブロイスが抜けるのみで有力選手の離脱はモニーク1人に留められた。


新加入はアメリカフル代表経験のある元NBAスター選手のケンバ、インサイドでヨーロッパ屈指の強さを残るジャイテ、サイズと機動力を備えたビッグマンのコーネリ、昨年のユーロバスケでトルコにトドメを刺したターペイなど有力選手をはじめ10人が加入。


中でもケンバは今オフにおけるヨーロッパ市場でも最も驚くべき移籍の一つであり、バルサでもレアルでもなくモナコというところにモナコの資金力を伺わせる。


残留メンバーはスコアリングガードのロイドにオールラウンドフォワードのブロッサムゲーム、リトアニア代表ビッグマンのモティユナス、ロールマンのホール、フランス代表ガードのオコボと若手ホープのストラゼル、走攻守揃ったディアロとフィニッシャーのマコンドゥ、アンダーサイズながらビッグマンもガードするブラウンなど有力選手がズラリ。


気になるのはジェームズが移籍するという話が海外サイトで出ていたが、現時点ではモナコ所属のままになっている部分である。


ただ、ケンバが加入してストラゼルとロイドがいるので仮にジェームズが移籍しても大きな戦力ダウンとはなりえず、ウェンバンヤマのいたルバロアですら寄せ付けなかったのでウェンバンヤマのいなくなった今季は昨季以上に断トツの優勝候補だろう。


有力選手が多すぎるので選ぶのは難しいが、個人的注目選手はロイド。


得点力が非常に高く、ドライブもシュートもヨーロッパトップクラスの高水準を備えている。


東京のコブスの代わりの外国人選手を予想する際も上位まで残っていた候補選手の1人で、国内ではPTがユーロリーグより少なくなると思うがプレイを楽しみにしたい。



ショレ


昨季タレントが多いわけでないにも関わらず勝率5割以上でプレイオフ進出したチームで今季はロスターが強化されたと感じる補強が行われた。


退団選手は得点力あるガードコンビのダロとアーティスなど主力をはじめ9人。


新加入はスコアリングガードのブレイクス、フィジカルとゴール下のフィニッシュに長けるビッグマンにエマニュエルなど6人。


残留選手は日本でプレイしたティリなど。


バックコートに得点力ある選手が固まっていた昨季からバックコートとフロントコートに得点力ある選手が分散されてバランスの改善が期待出来るロスターになった。


優勝は難しいが、昨季より上位でプレイオフ進出することは可能かもしれない。


個人的注目選手はエマニュエル。


ヨーロッパのマイナーリーグで凄まじい得点力を発揮していたビッグマンでゴール下でのフィニッシュ力は高い。


資金力に欠ける日本のチームが獲得するのではと昨季から思っていた選手の1人で、フランスでも高い得点力を発揮出来るのか注目したい。



アスベル


トニー・パーカーがオーナーのフランスの強豪チームであるが、近年はロスターのランクダウンが続いており、昨季は決勝にも行けなかった。


資金力でも今ではモナコの方が圧倒的に上だと思うが、国内の他のチームと比べるとまだまだ金満チームなのでモナコ以外のチームには実力差を見せて欲しいチームである。


退団はベテランガードのディオット、オフボールビッグマンのタイアス、スコアリングガードのボスト、フィジカルと身体能力抜群なベルギー代表ガードのオバソハン、トランジションが得意なフォワードのノウアなど有力選手を多く含む8人。


新加入は中でも外でもプレイ出来るビッグマンのスコット、身体能力抜群なガードのリー、スコアリングガードのジャクソン、フランス代表経験のあるキャバロットなど9人。


残留はヨーロッパトップクラスのガードのデコロ、ベテランスイングマンのカウディ、220オーバーのファル、怪我で本領を発揮出来なかったロールマンのローバーン、フィジカルの強いスイングマンのライティなど。


退団選手と加入選手を比べると今季も退団選手の方が実力ある選手が多く、加入選手は退団選手より劣る印象は否めずロスターのランクダウンと言わざるを得ない。


それでもモナコ以外と比べたら豪華なメンバーではあるのでプレイオフ進出は当然問題ないが、モナコとの差はますます開いた気がしてならない。


主力の高齢化も気になる部分であり、モナコの独走を許しそうな気配をどうにか出来るのか期待したい。


個人的注目選手はライティ。


スイングマンでありながらビッグマンばりにポストアップを多用する選手であり、持ち前の強靭なフィジカルからポストプレイでマッチアップをものともせず得点する。


日本で大活躍出来そうなので見たかった選手であるが、年齢的にもう日本のチームが獲得する可能性は低そうなのでアスベルでの変わらない堅実なポストプレイを楽しみにしたい。



パリ


昨季1勝差でプレイオフ進出を逃した2部上がりのチームで、今季は特徴的というか面白い補強をした。


退団選手は7割超えフィニッシャーのカマゲート、スコアリングガードのアルマン、オールラウンダーのウォーレス、万能フォワードのシムズなどの主力をはじめとする10人。


新加入は昨季大ブレイクしたスコアリングガードのショーツ、複数ポジションを守れるウォード、フィニッシュ力の高いクラッツァー、身体能力抜群のシーなど12人。


なんと昨季ドイツBBLRS1位かつリーグ準優勝、BCL優勝のボンから主力5人を引き抜くというビックリの補強をやってのけた。


ボンのモーガン以外のスタメン全てを引き抜いたわけでボンからしたら溜まったもんではないが、パリとしては大きなパワーアップだろう。


5人はチームが違っても一緒にプレイするわけで、新しいチームで新しいチームメイトだらけの中でやるのとは大きく異なるはず。


これだけやったのでプレイオフ進出くらいは当然して欲しい。


個人的注目選手は新加入のショーツ。


非常に得点力高い選手で、シュートは苦手だがドライブやトランジションでのフィニッシュ、FTを貰う能力やゲームメイクなどサイズを感じさせない強みを多数持つ。


ドイツからフランスに移っても絶大なインパクトを残せるか楽しみにしたい。



以上4チームが個人的にLNBで注目するチームとなるが、やっぱりロスターが圧倒的すぎてモナコ以外の優勝は考えられない。


昨季はウェンバンヤマがいてもスイープの一方的展開だったので拮抗したプレイオフを期待するのは難しそうである。


まだロスターが確定していないチームもあるので有力選手がどこかに入る可能性にも期待したい。