今回はBリーグ開幕前総評第5弾の島根スサノオマジック編。
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島根は一昨季から続く偏った選手起用でリーグトップクラスの瞬間火力をなるべく維持させる戦い方でシーズンを戦い抜いた。
RSでは主力が長く離脱したにも関わらず上位をキープし、怪我人が出なければ地区1位だったと思われる。
しかし、プレイオフでは島根以上に怪我人だらけで苦しい状況の東京相手にリベンジされて一昨季の成績を下回ってしまった。
そんな島根の今オフは今まで動きの少なかった日本人選手に大きな移動があり、主力選手もしっかりキープするなど昨オフと比べて流動性があった。
ロスターをポジションごとに見てみると、ガードは安藤、津山、北川が継続して大橋とワイリーが新加入。
大橋とワイリーが未知数だが、安藤と津山がメインであるのは変わらないと思うので安藤の負担も従来通りとなりそうである。
次にウイングはビュフォードと白濱が継続して晴山が新加入。
ディフェンスと試投数は少ないながらフリーであれば良い確率でシュートを決めてくれる面で貢献の大きかった白濱とスコアリングとゲームメイク両方でリーグトップクラスのビュフォードの残留は大きい。
特にビュフォードはチームに残る限りエースであり続けるはずで、絶対的なオフェンスの要として計算出来る得点源が確定しているとも言える。
そこにシュートの上手い晴山が入るのは良い補強で、C&Sがメインの晴山とビュフォードは相性的にも良いと思うのでウイング層は強化されたと感じる。
ビッグマンはケイ、ニカ、谷口が継続してマーティンが新加入。
プレイオフで高確率でシュートを決めていた谷口とフィニッシャーとして優秀で島根の強力なオン3に欠かせないニカ、島根で唯一替えが効かないとも言える最強オールラウンダーのケイがいるわけで、ビュフォードの存在を考えても既にバランスが良い。
冒頭リンク記事の外国人予想でも述べたように島根は外国人ビッグマンであればバランス的にどんなタイプでも組み込めたのだが、予想ではペイント内が強化ポイントと考えてペイント内が得点エリアのトーマスを挙げた。
実際に島根もインサイド専業のマーティンを獲得したのでインサイドの強化を図りたいと思われるが、トーマスより遥かに高ランク選手のマーティン獲得は意外だった。
マーティンは過去に日本でプレイした選手でヨーロッパに移って以降は着実にステップアップし、直近3シーズンはユーロリーグ参加チームでプレイするなど価値を高めて戻ってきた。
フィジカルと身体能力に優れたフィニッシャータイプのビッグマンでダイブなどオフボールでの合わせ中心なことからFG%が非常に高く、プロ入り後全てのシーズンで6割以上を記録している。
オリンピアコスやツルヴェナではポストプレイをあまり仕掛けなかったが、ポストプレイで得点するスキルも持ち合わせており日本ではポストアップする回数も増えると思われる。
シュートはないと言っていい選手だが、トラビスのように確率の悪いシュートをバッドセレクションで打つことがなくなったと思うとプラス要素に感じる。
FTも6シーズンで7割以上が2シーズンなので苦手な選手であるが、トラビスも昨季は酷い確率だったので昨季のトラビス以上の確率で決めてくれるのならばネガティヴに考える必要はなさそう。
リバウンドは強く、フィジカルと身体能力を活かして全力でリバウンドに行く意識の高さも魅力。
そして何よりマーティンの最大のストロングポイントはディフェンスで、フィジカルを使った強度の高いオンボールディフェンスは特に素晴らしい。
ヘルプディフェンスも得意でヘルプからのブロックも多い。
トラビスよりサイズが下がるのは気がかりだが、ディフェンス強度は間違いなく上がると思われ、ケイとビュフォードとも相性が良いはずなので島根でのプレイが楽しみである。
島根は毎年ながらGMが良い選手を連れてくるので新しい選手が見たかった気持ちもあるが、島根が今まで獲得することのなかった高ランク選手なので期待も大きい。
以上見てきて昨季よりロスターは強化されていると感じ、ニカの怪我の回復具合が気になるが、優勝を狙えるメンバーだと感じる。
ニカが開幕からプレイ出来るのであれば地区枠からプレイオフに出場すると予想。
個人的注目選手はビュフォード。
トラビスがいなくなってオンボールタイプの外国人選手はビュフォード1人になったのでボールを持つ時間がより増えると思われる。
フィニッシュ力の高いマーティンが加わりビュフォードのアシストも増えると予想しているので当然トップになるであろう得点以外のスタッツの変化も注目したい。