今回はBリーグから新外国人選手予想第1弾の川崎ブレイブサンダース編。


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はじめに


昨年の記事でも述べた通り予想と言いつつ自分が見たい選手や来て欲しい選手の中でそのチームに合いそう、あるいは加入したらチームが強くなりそうな選手を挙げているというのが実態となっている企画である。


チームとシーズンが同一の完全的中は1度もなく、別チームか別シーズンのニアピンが今までの限界なので精度的にも願望や妄想の類と言った方が趣旨として正しい。


また、この予想では既存選手の国内間の移籍や過去に日本でプレイした選手はチームのスタイルや補強ポイントとして合いそうな選手でもなし。


個人的に従来の選手よりも新しい選手が見たいという思いもあり、予想として挙げるのは完全新規選手のみで。


ただ、今季の予想とは別に過去に各チームで予想した選手の中で日本で未プレイの選手においては付随的に「この選手でも面白そう」という具合に触れることはあるかもしれないが、あくまで本命の予想とは別で。


それでは以下から本編へ。

川崎は現時点で藤井、篠山、鎌田、納見、長谷川、ファジーカス、ヒースの残留が決定しており、外国人選手枠は2名空きがある。


日本人選手枠が埋まってないので帰化選手のいる川崎の予想はパターンが多い関係で難しく、以前のようにフロントコートの選手で外国人選手を埋めてオン3の形をビッグラインナップのみに絞る形に回帰する可能性もある。


ただ、HCが変わらないのと個人的に帰化選手がいるのにバックコートの選手を入れないのは面白くないので昨季と同じようにオン3のパターンを使い分ける形を取ると推測。


まず、川崎はチームとしての強みがオン3による高い攻撃力があることであり、帰化選手のファジーカスがオン3を成立させるためにも不可欠かつ得点面でも大部分を担っていた。


一方で、シーズン総評でも述べたようにファジーカスのPTが年々伸びていて負担も増えているのは懸念事項であり、昨季のようにファジーカスが抜けると戦えなくなるのでは困るのでファジーカスがベンチに下がってもチーム力が落ちない外国人編成が求められる。


なので、ファジーカスの負担を減らす意味でも得点力ある選手が最低でも1人は必要と考える。


また、個人的に川崎の昨季における弱点や改善点はディフェンス、TOの多さ、オン3の時間帯が長いのに中位程度だったFTAだと思っている。


そして、3P%FG%DR本数の多さなどは川崎の強みであり維持したい、あるいは活かしたい部分である。


このうち弱点のディフェンスとTOはファジーカスの長すぎるPTを減らせればある程度改善するはずで、先述のファジーカスの負担を減らすことにも繋がるので一石二鳥であり、出来ればロシターやギャビンと同じくらいか少なくとも30分未満には抑えられたらベストと考えている。


また、弱点のFTAに関しては今季FTが苦手な外国人選手がヒースのみになって確率が改善したのに2シーズン前までのFTが苦手な外国人選手が2人以上いることで確率が良くなかった状態に戻らないためにもFTが苦手な選手はNG


折角FTAが増えてもFTが入らないのでは意味ないので。


あと、川崎は恐らく同じ資金力帯のチームと比べて外国人選手のサラリーは低い、あるいはヒースとその他で格差が大きい可能性が高い。


というのも、継続交渉していたパブロがB2に移籍したり、マイナーなリーグでプレイしていたヤングやカルファニの獲得、国内で他からの需要がなさそうでサラリーの高騰が起きないであろうジャニングの継続をしたことなどからそう考えられる。


ヒースは日本でのプレイが長く、他の国内チームの需要も多いだろうから高いサラリーを貰っていると思われるが、他に帰化選手のファジーカスや良い日本人選手の多くいる川崎は残りの外国人選手に割ける額が少ないのではと見ている。


というか、そうと考えなければ川崎の近年の外国人編成は疑問の多い部分が多く、ジャニングの離脱した間に別の外国人選手を獲得しなかったのもそういう理由からなら理解自体は出来るからである。


以上を前提として選手を予想してみたのが以下2名である。


1人目


まず、ジャニングの代わりに来る選手ということになるが、こちらは選択肢が非常に多いというか日本人選手の枠が埋まっていないので日本人選手の足りないポジションの外国人選手で埋めるという考え方が現時点では出来ない。


ただ、PGは十分なレベルが3人揃っていることからウイングの選手になる可能性が高いと思っており、その点はジャニングと一緒だが、ジャニングは得点面ではシュート中心でその確率も悪かった。


シュートは水物なので入らない時もあるのは仕方ないが、ジャニングはドライブが上手いわけではないのでシュートが入らない時の代替手段がなく、オン3で日本人選手とマッチアップ出来るメリットを潰していた。


なので川崎の強みである3P%を損なわない程度のシュート力はもちろんのこと、日本人選手とマッチアップ出来るメリットを活かしてドライブなどでアタックしてフィニッシュやFTを稼げる選手だとオン3の威力を最大限発揮出来る。


また、ジャニングはゲームメイクもしていたが、ゲームメイクよりも得点力ある選手の方がファジーカスの得点力に頼りすぎるのを減らせる意味で望ましいと感じる。


川崎の強みを活かすということでもう1点、川崎はDRがリーグ最多なのでそこからトランジションの展開に繋げてフィニッシュしてくれる選手だとDR本数の多い川崎と相性が良い。


昨季はディフェンスリバウンド以外でもFTの失点時などはファジーカスのワンパスから一瞬で得点するシーンが多く、ファジーカスからのパスの受け手になって突破してくれる選手なら大きな武器になるはず。


以上から2人目の選手に必要、あるいは欲しい能力や要素をまとめると


①スコアラータイプのウイング

②シュート力

③ドライブ力

FTが貰える

⑤トランジションでのフィニッシュ力


5点と考え、なるべくこれらに多く当てはまる選手をピックアップした結果、候補選手は152名にも登ってしまった。


絞り込みは大変で、特に残り5人から1人に絞る際は凄く悩んだが、最終的に予想選手として挙げるのは


Rayjon Tucker

(191cm/95kg/25yrs)



 

 

 タッカーは身体能力抜群のSGで昨季は初の海外キャリアとなるオーストラリアNBLでプレイ。


Gリーグでもそうだったが、オーストラリアでも高い得点力を発揮しており、ゴールディングを抑えてチームトップのスコアラーとして大活躍。


3PC&Sが多く、昨季は3Pでプロ入り後キャリアハイとなる38%の高確率を記録。


オフボールではカットでも得点出来る部分もファジーカスとは相性が良さそう。


ただ、タッカーの最大の武器や魅力はドライブとトランジションでの強さであり、ドライブは瞬発力とフィジカルを兼ね備えていて日本人選手はもちろん、外国人選手でも1人で止めるのは難しいだろう。


しかも2P55%から分かるようにフィニッシュ力が高く、それだけでも脅威なのにFTを貰うのも抜群に上手い。


FT自体はこのポジションの選手としては上手いわけではないが、下手というほどでもなく、チームファウルを相手に嵩ませれば川崎にはFTの上手いファジーカスがいるのでジワジワ効いてくる。


トランジションでも凄まじいスピードと驚異的なフィジカルでゴールに一直線してイージーなフィニッシュやFTに繋げるので先述したDRの多い川崎には合いそうである。


身体能力の高さはタッカーにリバウンドの強さももたらしており、このポジション、このサイズの選手とは思えないほど飛び込みからリバウンドを獲得している。


特にORは強く、豪快なプットバックも珍しくない。


残念なのはTOが少し多いことであるが、他の部分が強すぎるのでマイナス要素が強く感じられない。


ディフェンスでは日本人選手とのマッチアップが多いポジションなので気になることはなさそうである。


最後に迷った他の4人と比べても最もサイズのない選手で、他の選手は2番でも3番でも問題なく起用出来るが、タッカーはもし来ても2番がメインになると思われる点でどうかと思ったが、それを差し引いてもドライブとトランジションの部分で川崎に大きなプラスになりそうだと思ったので最終的にタッカーに決めた。


ポジション的に日本で運用出来そうなチームは少なそうであるが、間違いなく日本で活躍する選手だと思うので日本でのプレイを是非とも見たい。

 

 2人目


次にヤングとの入れ替えで予想する選手であるが、選択肢としてインサイドのディフェンスを優先してビッグマンかオフェンス面のバランスや破壊力を重視してフォワードかで悩ましいが、鎌田も残したのでヤング同様にフォワード継続路線で行くと見た。


また、昨季はヤングが4番起用時に外国人選手相手に思ったより得点出来ていなかったので、オン3でない時間帯にマッチアップする外国人選手相手でも得点出来るくらいのオンボールのスキルは必要と考える。


それから、川崎はオン3使用時にファジーカスにハイポストからミスマッチを突かせることが非常に多いのでファジーカスにスペースを与える意味でもパスの捌けるファジーカスに敢えて寄らせてシュートを狙う意味でもシュート力があるのが望ましい。


シュート力があれば相手ビッグマンをスイッチやクローズアウト狙いで釣りだして川崎のORを狙いやすくなったり、川崎の強みである高確率の3Pがより効果的にもなる。


前提でも述べたが、オン3時には日本人選手とのマッチアップが多くなるポジションなのでFTも稼いで得点源にしたい。


ディフェンス面でもヒースはともかく、鎌田とファジーカスではインサイドを外国人選手3人で回しているチームと比べて不安が大きいのでペリメーターだけでなくポストアタックもある程度守れる選手だと助かる。


以上から必要と思われる要素をまとめると


①フォワード

②オンボールでの得点力

③シュート力

FTを貰えて決められる

⑤ポストディフェンス


5つだと個人的に考え、これらになるべく多く当てはまる選手を独自のリストからピックアップした45名から最終的に予想選手として挙げるのは


Robert Franks

(201cm/109kg/26yrs)


 

フランクスはフィジカルの強いオールラウンドなフォワードで昨季はオーストラリアとイスラエルでプレイ。


両リーグでチームトップの得点を叩き出しており、得点力が非常に高い上に得点パターンも多彩。


まず、シュートが上手く3POTDC&S両方で打てて昨季は36%を記録し、プロ入り後35%以上を維持している。


オフボールではカットやダイブで得点が可能で、特にカットは上手い。


シールからのC&Fも多く、ファジーカスとのハイローは相性が良さそうである。


オンボールではフィジカルを活かしたドライブとポストプレイで得点しており、ポストプレイのスキルはそこまで高いわけではないが日本人選手とのマッチアップであれば十分だろう。


トランジションでも先頭を走ったり、フィジカルでディフェンスを蹴散らしてフィニッシュまで持っていく。


フィジカルはFTを貰うのにも効力を発揮しており、確率でも79%と良い確率で決めていた。


リバウンドはPTが長いのでチームでも上位だったが、ビッグマンと比べると当然ながら劣る。


ただ、ヤングよりは強いと見ている。


TOが増えてプロ入り後初めて2個台となったが、PTが長いことや今まで1個台だったことからも元々はTOが多いわけではない。


ディフェンスでもペリメーターディフェンス、ポストディフェンスともにヤングより上だと思っており、攻守ともにヤングよりチーム力アップが見込めるとも思っている。


2シーズン連続でオーストラリアで大活躍しており、昨季はヨーロッパでも大活躍したのに加えてプレイスタイルからして世界中で需要がある選手だろう。


それに、ユーロリーグ常連チームが狙ってもおかしくない気がするので日本に来る可能性、まして前提で述べたようにサラリーの渋い可能性のある川崎加入は低いかもしれないが是非見たい選手である。


正直言って川崎の最近の外国人編成からしてワクワクするような選手が来る可能性は低いと思っているが、川崎が良い意味で裏切ってタッカーやフランクスでなくてもワクワクする選手を連れてくることに期待したい。