今年もクリスマスが過ぎた。
イブはやっぱり一番大切な人と過ごしたいと思う。
去年のイブは最低だった。
ノロわれたのだ。
超タイプな男前とデートの約束をしていたのに、流れた。
イブやクリスマスは夜のお店も暇らしい。
独身男性的に、イブの夜を夜のお店で過ごすのは恥ずかしいようだ。
自分に彼女もいなく惨めに思うらしい。
それを隠して家で過ごす方が寂しい気もするが。
既婚者は自宅で家族と過ごす。
「お店で、どんなに真剣に口説かれても、何度愛してると言ってくれても、奥さんから電話が来ると青くなって帰るし、イブは一番大事な家族と過ごすんだよ。笑っちゃうよね」
と、お店の先輩が笑いながら話す。
所詮、既婚者ってそんなものだ。
自分勝手でお気楽な愛情で私達を束縛しようとする。
彼らは、自分がどれだけ適当な事を言っているのかを気付きもしない。
しかし、夜の姉さん達は見抜いている。
夜の仕事ってそんなものだ。
私達の仕事は色を売っている。
人は、色が無くては生きてはいけないのだ。
…イブの夜。
「すべての人の思いが相手に伝わりますうに」
夜空を見上げながらそんな事を思った。