さだまさしさんは、シンガーソングライターというイメージもあり、彼自身、小説を書いていたのは知らなかった。まだ、読んではいないが、『眉山』や『精霊流し』などの著作もある。  

今回、妻に勧められた『風に立つライオン』は、僻地医療や東日本大震災、内戦なども取り上げており、学ぶことが多かった。

物語は、一人の医者、航一郎が主人公である。彼は、大学の研究員であった。
南スーダンで内戦により傷付いた人を救済する、戦傷病院で勤務し始める。
ある時、怪我をした、1人の元少年ゲリラ兵士を治療することになる。

最初は、その元少年ゲリラ兵士は、航一郎になかなか心を開かなかった。航一郎の働く姿や交流、周りとの関わり通して、心を開くようになる。 

そして、航一郎みたいな医者になると憧れ、ついには、医者になった。残念ながら、航一郎は不慮の事故により、亡くなる。 

そして、元少年ゲリラ兵士は、航一郎の名をもらい、コウイチロウと名乗り、東日本大震災の宮城県を訪れ、医療活動に従事する。
最後は、あつおという少年との出会いや、被災地で活動する人々との交流などを通して、コウイチロウは、日本での医療活動を本格的にしたいと考える。 
航一郎からコウイチロウ、アツオに「命のバトン」は受け継がれて物語は終わる。

読み終わったあと、モデルになった人物がおり、さだまさしさん自身も苦労してこの小説を書いたということがわかった。私自身、人は、1人では生きていけないことを教わった本でもあり、温かい気持ちになった。