山のツツジ 紅白ピンク
山桜と共に山を賑わす
山笑う、が季語の意味が少し分かる

さて、逆説の日本史 江戸大改革
コミック版

やはり活字ばかりより漫画
想像力が衰えてきたのか

眼目は「朱子学」
何となく中華の国からの教え
幕府に忠義の心を植え付けるため
と教えられてきた
つまり戦国時代の武士は
学んでないので
同じ武士でも大きく違う

士農工商の身分制度は朱子学から
特に商 これを賤しめ後には
商は詐欺なり、と云った人も
経済大国などと誇り
義務教育から投資の勉強をする昨今
隔世の感が強い

今の常識で歴史を見ると
間違った解釈と不共感を招く

可哀想なのは「田沼意次」
先見の目を持ち商を活性化させた
大改革者であり大政治家であった

今でも覚えている
学校で習った、賄賂政治の権化
へそ曲がりの性格が災いして
こうだと云われると疑ってしまう

大学生の頃
田沼意次の地元、静岡の相良で
製茶実習という名のアルバイト中
農家の書棚に
地元の人が書いた意次伝なる本を見
清廉潔白な名君と書かれていた

以来、意次を悲劇のヒーローとして
見て行くと、苦せずして
幕府の横暴、頑迷ぶりが見えてくる

その評価が未だに覆らないことに
驚きを隠せない

朱子学は忠孝を重んじ
中でも孝行が最高の徳目
故事に親を養うために子を殺す
餓えを凌ぐため
先に親を大事にしなければならない

だから親とも云える恩師先人の
間違いをあげつらうなど
全く有り得ないこと、だそうな

今でも
法律の改正には
その法律を作った人が亡くなるまで
待つ、とか聞いたことがある

少なくとも大っぴらに話すには
憚られるのは、朱子学のせい
知らぬ間に盲信者の一人になってる

田沼意次の失脚の後を継いだ
松平定信、寛政の改革
田沼の実績を消去し
悪評を捏造した、らしい

中華の国でも
先王の悪評悪歴史を書くのが
新しい王朝の務め

意次の居城 相良城も
まだ新しいのに破却された

それにしても世に埋もれた
郷土史家の明文には目頭が熱くなる
 続く