再び、新長谷寺の垂れ桜
植物も生きている、という
当たり前の事を改めて心に刻む
年長者は大切に
そんな暢気な感想は、ついつい
忙しい喧騒の中で忘れてしまう

さて、ヘルプマン18~20巻
老人介護の現場で奮闘する
介護士の話
今回はちょっとボケ始めた独居老人
後見人制度について

この漫画の暗さは半端ない
まざまざと重くのし掛かる介護負担
よく聞く話を、視点を変えて
読者に気づかせてくれる
読後感は悪くない

結局、老人の事も介護の事も
人の尊厳や生きる事を
知らないが故の葛藤・苦悩

登場人物の誰もが、善人
良いことも悪いことも全てが
善意から生まれる

親の金を使い込んでしまう娘
近所迷惑にならないよう軟禁する子
話し合おうと
職場まで押し掛ける介護士
全ては金のため
不安だから頼れるものは金ばかり

世間体が悪いから
他人の家庭に首を突っ込むな
詮索されたり哀れまれたり
されたくない

自分を守りたくなる気持ちも
全ては不安がなせる業

おばあちゃんを大切に、と云うと
私が大切にしてないとでも
という反論が帰ってくる
1か0の二択になってしまった時点で
かなり追い込まれている証拠

ユダヤの格言で
問題の解決策を100個挙げよ
というのが、あったような
最適解のみを求めると思考が止まる
逃げる忘れるも一つの選択肢

悩んでる私に先輩が云った
何も命が取られるわけでも無し
たかが、笑われるか
怒鳴られるか呆れられるか
まあ、大したことではない
 続く