親父さんが元気な頃
屋根を瓦に吹き替えた
お袋さんは大喜び🍀
以前は茅葺きだったようで
隣は、茅葺きの上をトタンで覆う
でも、これは、毎年のように
ペンキを塗らなければいけないそうだ

親父さんもなくなり
お袋さんは町に降り、療養生活
亡くなる前に、車で帰郷
車の窓から、黒光りする屋根を眺める
「また、ここで暮らしたい」
と、呟いたそうだ

土地権利者として立ち会っていた娘さんが
ぽつりぽつりと、話されていた

小さく積み重ねられた石垣を見ると
そこで静かに
そして逞しく生きた息吹きが聴こえるようだ
 続く