こんにちは。あらかぶです。

 今日は、中学受験の是非についてお話ししたいと思います。


 私自身は、中学受験に関しては反対でも賛成でもありません。なぜなら、中学受験は「過熱」しすぎて、最後の3ヶ月間に一度も小学校に行かずに塾と家庭教師をつけての勉強をしてきた生徒というものを、新学校の教員としてみてきているからです。


 愛知県のある進学校に勤めていた時には、そのような生徒も少なからずいました。


 で、そのうちのある生徒は、定期考査前に学校を休むのですね(皆ではありませんよ)。


 ところが、学校の先生は、定期考査の直前に大切なところを話すわけですよ。


 で、学校を休んだ生徒は、当然その部分を出来ない。


 すると、その生徒は次のようなことを抗議して言うわけですね。


 「私は、試験前は学校を休むって決めているのに、なぜ先生は試験前に大切なところを話すんですか!」



 これはね、生徒が悪いわけではないんです。親が中学受験をさせるときに、何ヶ月も休ませるのを当たり前だとしてきたことが原因なんですね。そうやって育っている生徒なら、やはり「当然」と思いますよ。


でも本来、親は義務教育期間では学校教育を受けさせる義務があるんです。小学校で、何ヶ月間も休ませて家で勉強させることを、当たり前にしてはいけないんです。


 こんな加熱した形になるのでしたら、私は中学受験は反対です。



 ただ、中学受験に関してはメリットもあります。中学受験のために、一生懸命覚えるようにして身につけた知識は、中学の定期考査前の学習にも十分生かされるのですね。


 小学校の体験で足りないところは、「まとめてしっかりと覚えこむ」という経験が少ないことにあります。単元ごとに簡単なテストをすぐに行うので、わかった気になっていて、全くしっかりと覚える経験をしないまま中学校に来ると、中学校でのテストは非常にきついものになります。


 そういったことを考えると、小学校でも覚えこむこと、身につけさせることを経験させられる中学受験の存在は大きいなと思うのですね。


 だから、賛成でも反対でもない。ただ、保護者の方にはそうしたメリット、デメリットも十分に考慮されたうえで、お子さんを指導していただければと思うのです。