Tシャツメッセージのホナに対する罰金処分撤回 | un piquillo de amarillo

un piquillo de amarillo

リーガ・エスパニョーラのサッカークラブ、ビジャレアルCFの歩みの記録

懲戒委員会はあきれる決定を覆す

スペインサッカー連盟(REFE)の懲戒委員会(Appeals Committee)は、レアル・ハエンのFWジョナタン・メヒア・ルイス(ジョナ/ホナ)に対して下していた2,000ユーロの罰金の決定を覆した。

ホナはセグンダ(2部)の試合で、小児がんの子どもを支援するTシャツを見せたことで、懲戒委員会に処分を科されていた。ホナはVIPボックス席で観戦していた子どもたちに向けて、「国際小児がんデー」のハッシュタグが添えられた「Stay Strong Little Ones」というメッセージを見せていた。


ホナ
ペン書きされたメッセージを見せるホナ

-----
ホナの行動には観客から拍手が贈られ、連盟の処分には怒りの声が上がっていたという。しかし、スペインサッカー連盟の規則91条1項に、「広告、スローガン、政治的・宗教的メッセージを含めた言葉の書かれた文言をスタジアムで見せることは禁止」とある。

心情的にはホナの行動を応援したいが、自己満足に近い行為だと思う。政治的かどうか判断するのは難しいが、連盟は(いったんは)政治的だと捉えたのだろう。規則に従って罰金が科されるのは当然のことだと思うし、一度出した罰金処分を撤回してしまった連盟の判断は間違っていると思う。

かつてイスラーム教徒のフレデリック・カヌーテが「Palestina」と書かれたTシャツを見せたことがあり、3,000ユーロの罰金を下された。(この当時のリーガにはイスラエル代表のドゥドゥ・アワットがおり、カヌーテの行為に影響を受けたファンからアワットが無用なバッシングを受けることも考えられた)

スペイン生まれのホナが、「Tシャツを見せたら処罰される」という規則を知らなかったとは思えない。ホナは「罰金に驚いた」と発言しているけど、独りよがりな行動で誤った前例を作ってしまったホナの罪は重いと思う。

※政治的主張が強いメッセージではないので、罰金を覚悟しての行動なら反対はしません。


カヌーテのパレスチナTシャツ
カヌーテ(2009年1月のコパ・デル・レイにて)

イニエスタのハルケTシャツ
イニエスタ(2010 FIFAワールドカップ決勝にて)


Marca.com、2014年2月22日
Appeals Committee overturns outrageous decision