今年も七夕祭りの季節がやってきました。

静岡市清水区でも七夕祭りが来月清水銀座を中心に開催されます。子供が幼かった時はよく連れて行きました。きっと大人になった時楽しい思い出として思いだすことでしょう。

私の場合は地元高岡の七夕祭りを思い出します。

富山県の西部に位置する高岡市は前田家2代目当主利長が政治を行った街で一時は加賀藩の都でしたが、豊臣家に謀反を疑われて金沢市に撤退したそうです。その時の居城の跡地が古城公園として残っています。堀をめぐる桜は毎年美しいのですが、私は高校時代友達とおしゃべりをして時を過ごした動物園や中之島あたりを懐かしく思いだします。

夏休みの補習の帰り、駅前通りでは七夕飾りが風にたなびいてひと時受験勉強のつらさを忘れさせてくれました。
記憶違いでなければ、その頃は今ほど大きなお祭りではなかったと思いますが、高い竹の竿に赤い提灯が鈴なりについていて、小さな吹き流しや願いを書いた色とりどりの短冊やスイカやナスの飾りという素朴な飾りは昔からです。
全国的によくある大きな吹き流しだけの七夕飾りではなく、竹の葉っぱがついている素朴な飾りは今はかえって珍しいでしょう。
これも記憶違いでなければ、竹の根元は水が入れてあるバケツに浸されていて葉っぱが枯れずにさらさらと音を立てていました。高岡市民の頑固さと言うかこだわりが表れていたように思います。
そういう素朴な七夕飾りでも通りの両側に並ぶと街全体が風に揺れて夏の暑さを忘れさせてくれます。

八月一日から七日まで今年も開催されます。もし、よかったら高岡駅前で楽しんでください。新幹線では新高岡駅から数キロメートルです。夜は赤提灯に灯りがともってますます綺麗です。

その辺りを白いセーラー服を着た高校生が歩いていたら当時の私達を想像してください。ちょっと暗い顔をして、きゅっと口を結んで生意気な顔をしていることでしょう。