井上陽水 | 天邪鬼 太一のブログ

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温故知新ロックバンド 天邪鬼のギターボーカル
hotline'17 優秀賞 ベストギタリスト
'18ベストギタリスト
アコパラ'19 ベストプレイ賞
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先週の木曜日、ついに初めて井上陽水を観てきた。
場所はNHKホール。
日本の誇る大妖怪歌手、御歳は70歳。
変な話いつ観られなくなるやも分らぬので、
とうとう観に行った次第だ。



ツアータイトルからしてふざけてる。
「光陰矢の如し 少年老い易く 学成り難し」



まるで陽水の曲のような
意味があるとも無いとも取れる
いかにも適当な感じだ。



会場へ着くと客層は60代前後が殆どな印象。
20代以下は皆無と言って良いほどに見かけなかった。



自分の周りでも陽水が好きな奴は少なくないが、
俺も今回やっと初めてコンサートに行ったように、
実際にコンサートに足を運ぶ若者は多くは無いのだろうと思った。



自分の席に着き暫くすると舞台が暗転、
演者および陽水が登場し、
1曲目はあかずの踏み切りでスタートした。



歌いだした途端、
ああ、まぎれもなく陽水だ・・・と思った。



想像していた通りといえば通りの陽水の生歌。
前半は声のダイナミクスの癖がより強かったような気もする。



あかずの踏み切りは原曲準拠だったけど、
続くアジアの純真とかMake up Shadowとかは(多分)
ライブ用のアレンジになっていて、どれも良かった。


MCも陽水が喋るだけで笑いが起きるからずるい。
3曲歌い終えて、
すっかり桜も散ってしまいましたが・・・
なんてボソッと言っただけで笑いと拍手が起きた。


中盤では絶対に聴きたかった帰れない二人も聴けた。
イントロが陽水のアコギからだったんだけど、
めちゃめちゃグッときてしまった。
やっぱりとんでもなく名曲だ。

忌野清志郎との共作で有名な曲だけれど、
MCでもどこまでが正しいのか不明のエピソードを語っていた。


10分間の休憩を挟み、後半にはメドレーもやった。



1曲目はデビュー曲を・・と言ってアンドレカンドレのを
やりだして笑った。こうして聴くとヘンな曲だと思った。



そして、少年時代。

みんなが知ってる、俺たちの世代にとっては
教科書にも載ってる歌。
井上陽水が少年時代を歌う。
この一見自然にも思える事はとんでもなくすごい事に感じた。




そして畳み掛けるように、
リバーサイドホテル、氷の世界と続き、本編を閉じた。


アンコールは御免、夢の中へ、傘がない。




傘がない。
歌いだしで拍手が起きる。
冷静になると異様な光景だ。
都会では自殺する若者が増えている
の一節で拍手。氷の世界もそうだ。



異様な曲がヒット曲になっている、陽水のすごい所だと思った。



まるでかなわない。曲中はもちろん、MCも含めて
代わりのいない圧倒的な存在感の塊だと思った。




それでいて、本人に全く無理をしている様子は無いし、
ほどほどにいい加減で、楽しんでいるように見えた。



演奏ももちろん見所はあったけど、
陽水の力が思った以上に凄かった。



陽水自身はあくまで曲と歌に集中し、
音楽的な面はバックバンドにになっているという
極めて歌手的な所も良かった。



どこまで本人が介在しているかは不明だが、
予想ではほぼお任せなんじゃないかと思う。



突拍子もない曲を書く、歌を歌う
のが陽水の仕事なのだと思う。




どの口が言うやらって感じだけど、
正直とても羨ましい。
理想的な歌手のあり方だと思った。




また、観に行くと思う。
今剛の弾く嘘つきダイヤモンドや傘がないも聞きたいしね(笑)