自治労からの問題提起② | 天野正孝オフィシャルブログ「頑張ろう!日本!!」Powered by Ameba

自治労からの問題提起②

続きます。

 

 総合政治政策局 社会福祉局長 佐保昌一

「2018次期介護保険制度の改正、介護予防・日常生活総合支援事業、児童虐待対応についての課題」

 

・平成28年10月27日 厚生労働省老健局振興課通知。

社会保障審議会介護保険部会では、要介護1.2の方への生活援助サービスの市町村の地域支援事業への移行と要支援者の福祉用具貸与負担割合のアップについては今回は見送られそう。ただし、来年1月の国会では、介護保険法等の一部改正法案が上程される見込みで、そこでは、今回の介護保険部会の議論よりも厳しい改正に内容になることもありうる。

地方議会でも、要介護1.2の方々へのサービスの市町村移行にかかわる法案内容となった場合などには、移行反対の意見書採択などの取り組みが必要となる。

 

・介護予防・日常生活支援総合事業については来年4月までに、すべての市町村事業へ移行することになっている。

適当でない単価の改善を求める。

 

・児童虐待対応については、最近5年間で2倍に増加。

割合は就学前43.5%、小学生34.5%。

昨年度全国208児童相談所にあった相談件数:103,260件。

自治労社会福祉評議会福祉事務所・児童相談所部会が中心になって以下の点について各政党に要請行動。

市町村児童家庭相談における人的体制の抜本的充実

(社会福祉主事以上の正規職員の配置、保健師の配置基準の見直し等)

要保護児童対策地域協議会・社会的養護施設等関係機関との連携(児童養護施設等の通所型活用の検討、そのための新たな制度や事業の創設、市町村から児童家庭相談センター等への指導委託措置を可能にする制度設計等)

子供子育て支援交付金の拡充(市町村正規職員の増員配置の場合の増員人数や勤務体制に応じた交付金の交付)

生活困窮世帯の子供の学習支援事業への国庫補助の見直し

(補助率1/23/4への引き上げ)

 

 総合政治政策局 衛生医療局長 白井桂子

「地域医療構想と公立病院改革プラン策定」

地域医療構想について、日本の病床は10%減らせるというマスコミ報道あり。

地域医療構想は病床削減計画ではない。

医療過疎を作ってはならない。

200床未満の中小病院の経費は小さい町村だと重荷になるという首長の認識が起こりやすい。

但し、人口減少が大きくても、高齢化によって患者数増加が考えられ公立病院の使命も大きくなる。

高齢社会は多死社会。

少子社会であればあるほど周産期・小児医療が重要になる。

人口数だけを見て病床数を決めることは乱暴。

地域医療を担う医療職の確保、養成は自治体の責任施策である。

自治体が医療過疎を作ってはならない。

併せて、独立行政法人化によって黒字にはならないこと、自治体が責任をもって医療体制を充実させることが必要であることを認識していかなければならない。

 

 総合政治政策局 政策局長 座光寺成夫

「地方財政対策について」

平成29年度の地方財政の課題~総務省報道

【通常収支分】

一億総活躍社会の実現と地方創生の推進(地方公共団体への安定的な税財政基盤の確保)

地方の一般財源総額の確保と地方財政の健全化等

・経済・財政再生計画を踏まえた歳出の重点化・効率化に取り組むこと。併せて、「まち・ひと・しごと創生事業費」を含め、地方の安定的な財政運営に要する一般財源総額について本年度地方財政計画の水準を確保。

・地方交付税については、本来の役割である財源調整機能と財源保障機能が適切に発揮されるよう、総額を適切に確保。

・地方税収を充実確保しつつ、税源の偏在性が小さく税収が安定的な地方税体系を構築。

・熊本地震の被害状況を踏まえた防災・減災対策を推進するための地方財政措置を充実。

地方行政サービス改革の推進と財政マネージメントの強化

(行政サービスのアウトソーシング、自治体情報のクラウド化、公共施設の最適化、地方公会計の整備、地方財政の「見える化」、公営企業などの経営健全化など)

【東日本大震災分】

東日本大震災にかかる復旧・復興事業等の事業費及び財源を積極的に確保する。

 

地方交付税の概算要求

地方の一般財源総額については、平成28年度地方財政計画の水準を下回らないよう実質的に同水準を確保する。

(平成28年度616,792億円平成29年度611千億円)

地方交付税については、本来の役割が適切に発揮されるよう総額を確保することとして約16兆円を要求するとともに、交付税率の引上げを事項要求。

(平成28年度167,003億円平成29年度159,588億円+事項要求)

東日本大震災の復旧・復興事業等については別枠で整理。

 

トップランナー方式にかかる取り組みの現状

歳出効率化に向けた業務改革で他団体のモデルとなるようなものを地方交付税の基準財政需要額の算定に反映する取り組みを推進する。(学校用務員事務・道路維持補修・清掃等・本庁警備か〜公用車運転、学校給食の包括民間委託など)

 

4.今後の課題提起

総合公共民間局 組織拡大局長 野角裕美子

「自治体で働く臨時・非常勤等職員の雇用安定・処遇改善の取り組み」

市町村30%以上。

臨時非常勤職員がいないと業務が回っていかないが、正規職員と同じ時間勤務で、給与は高卒新任程度の給与にとどめられている。

 

以上です。