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健康福祉委員会視察報告

遅くなって済みません。健康福祉委員会で11月5日~6日に行った視察研修の報告を載せさせていただきます。

視   察   先             千葉県習志野市
(調査項目)  発達支援・習志野方式について
①取組の経緯・内容
 習志野市では、昭和55年に幼児言語療法施設「ひまわり学園」を設置し、発達上の問題のある児童相談支援を行ってきたが、近年になって相談の増加に伴いハード・ソフト面での対応不足が顕著となり、平成24年度に、高齢者福祉対応のケアセンター習志野・総合福祉センター等の新総合福祉施設ゾーン複合施設の中に移転して、言語療法士・心理療法士などの発達支援に対応した専門職員を配置し、発達支援の中核施設として再編している。その中で、市内保育所等を巡回するアウトリーチ型支援・平成20年度より作成事業を実施している個別支援計画を活用した就学時の総合支援と小学校への引継ぎ・専門職によるきめの細かい相談支援体制・市民や関係者、当事者を交えたパートナーシップ・協働の重視を4つの柱とした発達支援システム・習志野方式を構築している。

②今後の課題
同所の課題としては、市民が相談しやすい施設であること、個別支援計画を軸とした個々人の生涯にわたる支援システムの充実と、行政だけでなく市民協働の中で発達支援施策を展開していくことを挙げていた。現在も市民協働子ども発達支援推進会議等も加わり、市民協働の中で、発達支援施策に対するプログラム評価によるロジックモデルを作成しているが、これからますます増え続ける発達支援ニーズへの対応が大きな課題になるとのことであった。

③本市に反映できると思われる点
・発達支援に関わる市民との協働を促進する協議会・会議の充実。
・市民協働による発達支援施策への市民参加の促進。
・小学校・幼稚園・保育園との連携の強化。
・就学時対応だけでなく生涯にわたる支援体制のできる個別支援計画の策定。
・担当部署に発達支援に必要な専門職員を配置すること。
・医療機関・福祉協議会との連携の強化。

④その他(感想、意見)  
年々増え続ける発達支援のニーズにこたえられる福祉センターの必要を感じました。 将来の社会適用も見越した個人支援計画もこれから必要になってくるはずです。 藤枝市も、教育だけでなく、住みよい街すなわち福祉の充実した街になっていくためには、専門職などを配置した発達支援センターの充実を強く求めていきたいと思います。そのうえで、「藤枝方式」の支援システムを策定していく余地ができるはずです。

  視   察   先             埼玉県川越市
(調査項目) 認知症施策と家族支援について 
①  取組の経緯・内容 川越市も、全国的な高齢化傾向の中で認知症対策に苦慮している。
認知症支援対策としては、パンフレット配布や後方への関係記事の掲載、認知症サポーター養成講座の開設等による認知症に関する正しい知識の普及や周知に努め、認知症疾患医療センター相談員による認知症相談会の実施や市民後見推進制度事業の実施、認知症家族介護教室の実施、認知症患者やその家族、地域住民等が参加できるオレンジカフェの設置等による介護人への支援を行うとともに、市・地域包括支援センター・認知症サポート医・認知症家族会等による「認知症支援検討懇話会」を設置し、認知症の人と家族を地域で支えるための取り組み及び方向性の検討を行っている。
②今後の課題
 認知症サポーター養成講座については、これまで、金融機関や介護保険事業所等による講座が増加傾向にあり、自治会内世代間交流を目的とした講座も好評だったことから、今後、小学校などの教育分野にも講座を広く開催したいとのことであった。オレンジカフェについても、もっと参加しやすい雰囲気づくりが課題とのことであった。
③本市に反映できると思われる点
・認知症サポーター養成講座の実施。
・認知症に関する諸講座のフォローアップ体制。
・市民後見養成講座の実施。
・認知症支援のための関係機関連携と組織づくり。
・法人任せでなく市や社会福祉協議会など行政側で設置する地域包括支援センターの必要性の検討。

  ④その他(感想、意見)  
これまでの介護保険制度の中では、当事者・介護者・事業者・行政が個々に対応し連携が希薄な気がします。 介護保険の中で特に介護者を含め苦しみの多い認知症について、関係者すべての連携の充実と当事者を含めた受け入れる利用施設の拡充が急務だと考えます。

以上です。